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2014年6月26日 (木)

柘榴忌(1)

1977年(昭和52)6月26日、わたしのもっともたいせつなかたが亡くなられた。

49歳の若さであった。亡くなられたのが旅先のホテルであったことが衝撃だった。
前夜、そのかたから電話があり、近々刊行する歌集のことを話し合ったばかりで
あった。わたしはそのかたの歌集原稿を預かり、清書していたところであった。


  *今生に逢ふことならぬ忌のきみよ朱きはまりぬ柘榴の花の
                 *               *鶴 逸喜忌
  *朱色の柘榴の花が好きだつた 摘(つま)みはいつも枝豆だつた
                             『ひかり凪』1997年

     鶴逸喜(つる いつき)さんは、1977年、49歳で亡くなられた。
    わたしに短歌の手ほどきをして下さったかたで、押しかけ弟子になって
    6年のちの死であった。鶴さんからたくさんのことを学んだ。それは、
    多く作歌することの姿勢であったし、人間として生きる根源的なものも
    含まれていた。                『うたのある歳月』2010年

鶴さんが亡くなられて、あれから今年で37年。
わたしは、鶴さんの亡くなられた日を密かに「柘榴忌」と命名して、
偲んでいる。小さな花だが、朱色がひときわ鮮やかで、
「個我」を主張しているような花。

鶴さんはことのほかこの花が好きであった。
柘榴の花が咲くころ、鶴さんの命日が訪れる。


今年も、わたしはこの目で柘榴の花を確かめることができた。

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