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2014年10月29日 (水)

雨宮雅子さん哀悼

2014年10月25日、歌人の雨宮雅子さん(85歳)が亡くなられたことを、

今朝の朝日新聞で知りました。謹んで哀悼申し上げます。


2012(平成24)年、5月に角川書店から出版された第10歌集『水の花』が、
生前さいごの歌集になってしまいました。
この歌集は、第28回、詩歌文学館賞を受賞なさっています。



   絶対の「無」を救済とうたひたる近藤芳美の受洗を思ふ

   信仰に苦しみたりし歳月のはてしづかなる雨の日のあり

   はるかなる家郷のごとく離籍せし基督教を思ふことあり

   沢瀉(おもだか)は夏の水面の白き花 孤独死をなぜ人はあはれむ

   亡きを恋ふるこころは失せて亡き者とさかひへだてぬさかひに棲めり


20代の苦難の時期に信仰を支えとして生きてこられた雨宮さんが30余年の苦しみの
果ての結論として基督教を離籍しました。しかし、50年に亘る在籍期間が齎したものは
大きかったことでしょう。


4首目の歌は、歌集のタイトルになった歌ですが、下の句の「孤独死をなぜ人は
あはれむ」と、疑義を呈しています。〈孤独死〉は、哀れまれるような〈死〉でもない、
といった覚悟がおありだったのでしょう。


5首目の歌の「亡き者とさかひへだてぬさかひ」に棲んでいるとの認識がせつないです。


雨宮さんは、1988年、評論集『斎藤史論』で、第16回平林たい子賞受賞
        2003年、歌集『昼顔の譜』で、第30回日本歌人クラブ賞受賞 
 
なさっています。なお、2013年に現代短歌社より、第一歌集の『鶴の夜明けぬ』が
文庫版で刊行されています。


      

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