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2015年2月17日 (火)

『世界から猫が消えたなら』 川村元気  小学館文庫

2013年本屋大賞ノミネートの文庫化。

映画プロデューサーの川村元気のこの作は、すでに佐藤健・宮崎あおいで

映画化が決定されている。

文庫の表紙の猫がカワイイ。その目は何かを訴えているようでもある。


郵便配達員として働く30歳の「僕」、
その「僕」が、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。
「この世界から何かを消す。その代わりに1日だけ命を得る」という、悪魔との
奇妙な取引によって、命を1日、1日と延ばす、が……



集中、いたるところに箴言が。
その箴言が、いかにも川村元気らしいところでもある。



     何かを得るためには、何かを失わなくてはならない。


     人間は何も失わずに、何かを得ようとする。でもそれは奪う行為に
     他ならない。だれかが得ているそのときに、だれかが失っている。


     プレゼントは、物 ゛そのもの゛ に意味があるのではなく、選んでいる
     とき、相手が喜ぶ顔を想像する ゛その時間 ゛に意味があるのと同じように。


     死と同じように避けられないものがある。それは生きることだ。
     死と生は等価であること。


     ほとんどの大切なことは、失われた後に気付くもの。



全体としては、軽いノリで書かれており、すいすい読めるのだが、あとをひく1冊。
なんとも、胸が一杯になった。

昨夜は泣きながら眠りに就いた。
そして、今朝は腫れぼったい目で、ガーデンシクラメンの花を見ていた。

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