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2015年6月29日 (月)

映画「あん」 監督・脚本 河瀬直美

小さなお店でどら焼きを売っている千太郎(永瀬正敏)のところに、ある日立ち寄った

徳江(樹木希林)。雇って欲しいと言い、自給600円のところを300円でもいいと言う。

渋る千太郎に200円でもと持ちかける。高齢の徳江には無理だと断るが、

「あん」を作って来て、食べてくれと置いてゆく。




その「あん」の美味しいこと。
既製品の餡を今まで使っていたが、徳江を雇い入れ、手作りの餡が美味しいと
評判を呼ぶようになる。しかし、それも束の間、徳江がハンセン病であったことが
流布され、お客が来なくなる。



映画のストーリーはいたって単純なのだが、千太郎を演じる永瀬の渋い演技、
そして、徳江を演じる樹木希林の表情がなんともいい。




短いことばのやりとりの中に徳江の人生観が凝縮されている。



         私たちも陽のあたる社会で生きたい。




こんな当然(?)なことが、徳江を含めたハンセン病患者たちには許されていなかった
時代があったのだ。強制隔離され、授かった赤ちゃんまで堕胎せねばならなかった
時代。



エピローグでは、泣いてしまった。




  *    *

患者たちには選挙権さえ与えられていなかったのだ。
昭和20年10月選挙法改正により、患者に選挙権が与えられる。
強制隔離政策を引き継いだらい予防法改正案が可決されたのは昭和28年であり、
平成8年4月、「らい予防法の廃止による法律」が施行された。

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