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2016年1月16日 (土)

「大分青南短歌小誌」 平成28年1月号 №214号

「青南」所属の高木正さん(別府在住)編集の「大分青南短歌小誌」が届いた。

212号の「あとがき」では、平成27年12月号(213号)をもって終刊すると書かれていたが、

名前を「大分青南短歌新聞」から「大分青南短歌小誌」と改め、継続の運びと

なっている。





この素早い対応に高木さんの歌に対する情熱を見る思いがした。

高木さんといえば、すでに90代半ばのお歳なのだからスゴイの一言に尽きる。





        読みて続かぬ齢となればテレビ見てそれにも倦みてけふも寝床に

                             高木 正 「青南」1月号





とはいえ、上記のような歌を読むと、独力で「大分青南短歌小誌」を編集発行する

のは、心身共に疲れるのではと案じている。





今号の巻頭は「土屋文明 昭和35年度「アララギ」所載の歌 鑑賞者 近藤芳美」を

掲載している。





       旗を立て愚かに道に伏すといふ若くあらば我も或は行かむ

                             土屋 文明 「アララギ」昭和35年2月号


       鑑賞者 近藤芳美

              安保条約締結に日本の首相岸信介が米国に飛行機で立とうと

             した日、労働者、学生らがこれを懸命に阻止しようとした。そうした

             歴史の一こま一こまもたちまちの内に過ぎて行く。この歌は無論

             その時のものである。旗を立てて「愚かに」と云う一句に、強い

             作者の主観と体臭とが要約されている。愚かな、あわれな行為

             かも知れないが彼らはそれを知ってなお道に集まり道に伏さなけれ

             ばならない。自分さえ若ければそうしただろう。と云う感慨に深い

             憤りが込められている。

              このような歌がしだいに「アララギ」にも少なくなってきている。戦後

             十五年の自然の帰趨といってよいのだろうか。






戦後70年目を迎えた昨年9月の「安保法案強行採決」。

(文明さんが生きてらしたら、どんな歌を詠んだことだろうか。)





高木さん、どうぞ、この「大分青南短歌小誌」を思いの儘に続けてください。



と、いうことで今夜は『アララギ』土屋文明追悼号(平成3年10月号)を書棚より

引っ張り出して読むことにした。



パラパラと捲っていると辛辣な文明語録があちこちに…




            「ふうん、某君、スランプに陥るほどうまかったかい」






       

 

 

 

 

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