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2016年2月 4日 (木)

『ひどい感じ 父・井上光晴』 井上荒野  講談社

1992年5月30日に亡くなった井上光晴。

晩年の3年間は癌との壮絶な闘いの日々であった。




この書は、娘が父について書いたⅠ~Ⅳ章で構成されている。

「それにしても、父の娘であるのは大変なことだった」と述懐している荒野(あれの)だが、

タイトルの『ひどい感じ……』からも伝わるように、「甘えた感じや、感傷的な感じ」は、

払拭されている。

むしろ、潔いまでのモノカキとしての醒めた視線で綴られている。

父・光晴は、『小説の書き方』のなかで、下記のように記しているらしい。






        はっきりいってみんな狂っています。その中でわれわれは生きて

        いるし、生きていかねばならないのだから、どんなくらしの断片を

        切り取ってもみごとな短篇になるはずですよ。矛盾したいい方を

        すれば、今の世の中、想像力なんか必要ないかもしれないんだ。

        ほんとに。


「現実が想像力を上回るーーということを、父はよく言っていた。ーー略  

「ぎりぎりの状況を逆転して前にすすむために」書き続けた父……





父・光晴が目指した革命家。

「父は意識の中では終生革命家であったのかもしれない」と荒野は書いている。


墓碑は、「のろしはあがらず/のろしはいまだ あがらず」と、詩を筆書きしたものとか。






cat    cat

北九州でのトーク(井上荒野・角田光代・川上未映子)が

なんとも楽しみである。

みんな行こうね。

トトはんのオカン(笑)に、逢えると。



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