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2016年8月 8日 (月)

『詩の点滅 詩と短歌のあひだ』 岡井隆  角川書店

「あとがき」によると、本書は角川『短歌』の2013年1月号から、

連載した「詩の点滅ー現代詩としての短歌」の25回分を

1冊にまとめたものと記す。






と、いうことは、発行された時点でそれぞれ読んではいた筈だが。(?)

しかし、こうして纏まったものを読むと、その印象がかなり違う。

違うというより、単行本で読むと、著者の意識の流れが伝わってくる。







      読者は、通読していかれて、さまざまな疑問を抱かれるに違ひ

      ない。それは当然といへば当然である。書いてゐるわたし自身、

      つねに考へをぐらぐらと揺り動かされながら書いてゐるからである。
                                     「あとがき」より

       





「かな遣ひの話」では、吉原幸子の旧かな遣いの詩(「無題(ナンセンス)」)に

ついて考察していた。「ゐる」と、わ行の使用は旧かななのに、促音の

「立って」は「立つて」と旧かな遣いになっていない。そのあたりのことを

「つまり、理窟ではなく、感情による選択によるものと思はれる」と。


「男と女の<読み>の差」の章では「永井祐の土屋文明論」に触れられてあり、

文明の字余り歌に寄せる永井の解釈すなわち字余りの論がまことに面白い

と褒めて(?)いる。





巻末に[書名・著者名索引]と[人名索引]が付けられているのは嬉しい。

                              1800円+税 2016年7月25日







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まだまだこれから続きを読むつもりだが、その前に『ユリイカ』8月号の感想を

少し。岡井さんの『詩の点滅』と同時進行で読んでいるものだから、岡井さん

繋がりで、「あたらしい短歌、ここにあります」のインタビュー(聞き手 東直子)

が、良かった。





「良かった」なんて言うのもなんだが、岡井さんの現時点(2016年7月2日)での

作歌姿勢というか方針が以下のように語られていた。





             僕はどんどん私性は出したほうが自分の歌としても

             しっくりくる。




             新しいというのも世間的な意味で新しいというのでは

             なく、自分にとって新たな体験という意味のことをやって

             みたい。




             いままでやや暗めの歌をつくってきたものだから、少し

             遊ぼう、楽しもうじゃないかと。

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