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2016年11月28日 (月)

『東京風人日記』 諏訪 優  廣済堂出版

福島泰樹さんの歌集にうたわれていた諏訪優さん。

その諏訪さんのエッセイを書棚より取り出し、ついつい読んでしまう。

諏訪さんは、1992年12月26日に食道癌のために亡くなられた。

この『東京風人日記』は、亡くなる年の6月まで「東京タイムズ」に隔月連載

されたコラムを纏めたものである。

その中に「短歌絶唱」のタイトルのがあった。



      --略 で、七時からの福島泰樹絶唱コンサートを、水割り片手に

      楽しんだ。群馬が生んだ書家、故・木村三山さん追悼の歌から

      はじまり、岸上大作、寺山修司追悼の歌に及ぶ。学生歌人、岸上

      大作もすでに鬼籍のひと。


        上州の山はみえざる霧走る車窓にあらば木村三山

      わたしは歌は作らないが、福島さんの歌は気魄にみちていて

      好きだ。

                            『東京風人日記』より  諏訪優

諏訪さんは、「猫の住めない町なんか町じゃない」と書く。

猫好きで、下町が好きで、夕日が坂をころげ落ちる町で、ひそかに、

ゆうゆうと、しみじみと、1日1日を味わい尽くしながら、生きていたんだ、

ろうね。







こんなエッセイを読んでいたら、他のことなど、なぁんにもしたくない。 

ビター・ショコラが口のなかで溶けてゆくのをたのしみながら……




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