« ハートネットTV 「歌舞伎町の俳句集団」  NHK Eテレ | トップページ | 『お月さん、とんでるね』 夏野いづみ著  銀の鈴社 »

2017年2月 2日 (木)

『歌ことば100』 今野寿美  本阿弥書店

『歌壇』での連載「歌ことば100」(平成25年4月〜27年5月)の単行本化。

「あな・あはれ・はつか・はつなつ・にはたづみ……」と帯にもあるように、

和語の美しさを究めている。





著者は、15年ほど前から近代歌人の語彙資料を作り続けていただけあって

引用歌の多いのは、与謝野晶子・斎藤茂吉・北原白秋・佐佐木信綱・

石川啄木と続く。





「現代の若い世代が作品に用いているかどうかについては丹念に探しー略」

と「はじめに」の挨拶で書いているだけあって、花鳥佰(かとり・もも)・笹公人・

森山良太・服部真里子等の歌集の中からも取り上げており、親しみやすい。







「あうら」   そのうへにわたしを乗せて歩いたり走つたりする足裏(あうら)

        いとしも          花鳥 佰 『しづかに逆立ちをする』 
 


「あがなふ」  購(あがな)いし骨董品の手鏡に憂(うれ)いの姫が映る

         気がして         笹 公人 『念力家族』 
  


「あくがる」  ヒマラヤは「雪の棲み家」の謂ひといふ熱暑インドの民の

         あくがれ         森山良太 『西天流離』 
 


「あした」   酢水へとさらす蓮根(はすね)のうす切りの穴を朝(あした)の

        光がとおる        服部真里子 『行け広野へと』 





         

ほんの一部だけの引用(わたし)にとどめたが、

各語については、古語大辞典は勿論のこと、言泉・言海・国語大辞典・

広辞苑・大辞林と参照にしている丁寧さである。

そして、何より古典の『宇治拾遺物語』・『源氏物語』・『平家物語』・『万葉集』

等の使用例がたちどころに出てくるところが著者のスゴイところ。






読みやすく、平易な文章がうれしい1冊である。

                      平成29年1月20日  2700円+税

cat       cat

久留米へ出掛けたので、梅林寺を訪れる。

30種、500本の梅の花は、まだ2・3分咲きというところ。

観梅客も少ない。

ティーハウス梅苑でぜんざいをいただき、筑後川の岸辺まで歩く。

鴨が水面にゆらゆらと200羽以上揺れていた。

« ハートネットTV 「歌舞伎町の俳句集団」  NHK Eテレ | トップページ | 『お月さん、とんでるね』 夏野いづみ著  銀の鈴社 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/2032066/69452234

この記事へのトラックバック一覧です: 『歌ことば100』 今野寿美  本阿弥書店:

« ハートネットTV 「歌舞伎町の俳句集団」  NHK Eテレ | トップページ | 『お月さん、とんでるね』 夏野いづみ著  銀の鈴社 »