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2017年2月19日 (日)

第六回琅玕忌(石田比呂志忌) ギャラリーキムラ 於 

第六回琅玕忌が2月18日(土)に熊本の水道町のギャラリーキムラで

営まれた。仏教でいえば七回忌にあたる。





今回の講演は歌誌「塔」の編集長の松村正直(まつむら・まさなお)氏。

氏の評論集『短歌は記憶する』(六花書林 2010年11月刊)には「二つの

顔を持つ男ーー石田比呂志論」が収められている。





講演の資料はA4用紙3枚あり、「石田比呂志のイメージ」、「近藤芳美と

佐藤佐太郎」、「石田比呂志の歌の骨法」と、詳細かつ説得力に富む講演で

あった。

「石田の場合、人間と作品が密接不可分なつながりを持っているため、--」

そのような鑑賞をされがちなのだが、「そうした部分を離れて作品そのものを

鑑賞することも忘れてはならない。」と語られた。






そして、松村氏が選んだ15首は、純粋に作品のみを鑑賞するというもので、

以下の作品であった。(その中の5首のみあげる。)







   トラックに長き鉄材積まれゆけり曲り際重たく土を叩きて  「初期歌篇」

   巣を出でて飛ぶ蜜蜂はゆうぐれの網戸の上におりおり憩う  『琅玕』

   酔い醒めの水飲む暁(あけ)の台所長く使わぬ砥石が乾く 『萍泛歌篇』

   自販機の前にしゃがめる幼子を土から土から親が剥がして行けり

                                        『流塵集』

   白塗りを落ししチャーリー・チャップリン奥にもう一つ素の素顔あり

                                        『邯鄲線』







講演が終わって、「うたのひととき」のコーナーでは、西坂治美さんのピアノ

演奏で、ソプラノ歌手の田崎千帆子さんが「赤い鳥小鳥」や「ゆりかごのうた」

をうたわれた。出席者が声を揃えて「船頭小唄」をうたったのも愉しかった。

そう、そう、だいじなこと。

石田比呂志さんの最終歌集『冬湖』(砂子屋書房刊)が、今回の忌に間に

合った。絶詠「冬湖」30首を収めている。(この歌集は、いずれ後日に紹介

したい。)


2011年2月24日に亡くなられて、はや6年。

第一回に講演をされた田井安曇氏はすでにこの世にいない。

直会(なおらい)の席でも話題になったのだが、石田さんは、3・11地震も、

原発事故も、

まして、昨年の熊本地震も、知ることなくあの世へ旅立たれた。


せめてもの慰めといえば、石田さんはな~んにも知らずに、

お先に~って、いっちゃったよねぇ~だった。



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「短歌道場in古今伝授の里」

九州博多から応援していたけど、ほんとうに惜しかったです。

「めんたいたまごやき友の会」チーム、健闘していましたよ。

3人でがんばって、そして、愉しんだことでしょう。

お疲れさまでした。

2017年2月のすばらしい思い出になりましたね。   

                                miyoko   17時25分記

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