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2018年2月24日 (土)

春宵(しゅんしょう)の酒場にひとり酒啜る……

本日は、2011年2月24日に亡くなった石田比呂志さんの、

祥月命日である。

        春宵(しゅんしょう)の酒場にひとり酒啜る誰か来(こ)んかなあ

        誰(た)あれも来るな     

                   『九州の傘』(砂子屋書房 1989年1月)



亡くなった翌日の熊本日日新聞のコラム「新生面」の記事は、石田さんを

活写していた。

        ーー略 無頼を気取っても、隠しきれない寂しさが全身に

        漂っていた。酒場から自宅に送ると、「一杯だけ飲んでいけよ」と

        ドスの効いた声で脅迫し、上がると喜々とした表情で手料理を

        振る舞った……略




今年の第七回琅玕忌(2月17日)は、大分県中津市山国町の「やすらぎの郷

やまくに」で営まれた。

山国はその地名のように、まさに山の国であった。中津から迎えの車で

行ったのだが、走れども走れども山の中。途中左手に耶馬渓の青の洞門が

見えた。

こんな山の中に石田さんは30年近く短歌の指導に毎月通っていたのだ。

地元の方々の熱心さもあったことだろう。そんな縁で山国川の岸辺に

石田さんの歌碑が建ったのだ。地元の短歌愛好者の方々の温情あっての

ことだろう。

今年は歌碑見学を兼ねて、吟行歌会となった。

周辺には国指定天然記念物の「猿飛甌穴群(さるとびおうけつぐん)」が

あり、名勝の魔林峡や念仏橋がある。まさに風光明媚な場所であり、

山国川の水音のきこえる静かな所であった。

       岩床を穿ち流るる山国の源流永遠に水に声あり


石田さんの力強い直筆のいしぶみであった。

 

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