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2018年6月29日 (金)

『光の庭』 伊藤一彦   ふらんす堂

「この歌集は、ふらんす堂のホームページに、二〇一七年の一年間、

一日一首発表した短歌作品を収めたものである。(略)」

                         「あとがき」より

        六月二十七日(火)

        人言へる声の大きさ酒の強さ九州男児か肝(きも)小さけれど

           東京の学生時代、出身を聞かれて宮崎だというと、九州

           男児だなとよく言われた…(略)

        七月二十七日(木)

        花咲けば養分すべて使ひ果たし枯るる竜舌蘭のロゼット

           日南海岸を行くと、フェニックスがまず目に入る。…(略)

 

        八月二十七日(日)

        長崎と宮崎の人似てゐると書きし本ありオホラカやノンビリが

           博多から長崎新幹線で長崎へ。…(略)

一日一首、欠かさず発表し続けることは、並大抵のことではない。

エネルギーが必要だったことだろう。

体力・気力、そして持続力を己に課して。


伊藤一彦ファンには打って付けの短歌日記となっている。

歌もだが、その詞書には、伊藤さんの日常が窺える。



1首目「肝(きも)小さけれど」と、うたわれているけど、ほんとうかしらん。(笑)

2首目、この歌集には竜舌蘭や檳榔樹などが詠まれており、その描写には

    独特の味付けがある。たとえば、「老いるほど肌(はだ)つやつやして

    くるは人間ならず檳榔(びらう)樹の話」など。


3首目の詞書の「長崎新幹線」って知らなかった。もう完成してたの ?


伊藤さんには「若山牧水」というライフワークがあり、その牧水が本集にも

たびたび登場する。現歌壇ではもっとも活躍している伊藤さん。

素敵な「うたびと」の生を邁進していて、ただただ遠くよりそのご活躍を

仰ぎ見るのみである。


                                   2018年6月9日

                                   2000円+税


cat     cat

朝から竜巻注意情報が3度入る。

これから出掛けないといけないのに、鹿児島本線は「運転見合わせます。」

とかじゃないよね。遅延はしょっちゅうあるけど……

今日で4日連続のお出掛け、疲労がたまりつつある。 (AM: 9:45)

 

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