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2018年7月16日 (月)

歌誌「月光」 2018年5月号 №55

福島泰樹主宰誌が届いていたのだが、積ん読(笑)をしていた。

本日はゆっくり拝読。

本号の特集は「福島泰樹第三十歌集『下谷風煙記録』」。


伊藤一彦、藤原龍一郎、加藤英彦、東直子、田中綾、岡部隆志ら各氏の

評が読み応えがあった。


    (略)残された者にできるのはひたすら詠い続けることだけなのだと…(

    (略) なぜ、死者を呼び戻すのか。それは時代が失ってしまった

    大切なものを奪い返すためだろう。

                    渉れ、悲嘆の河を    加藤 英彦

    (略)死を悼み、魂を鎮めるための仕事を一貫して続けておられることの

    原点は、母の死にあることは間違いないのではないかと思う。

            残酷なこの世に漂う/魂のための集大成   東 直子

    (略)死者たちが思い残したであろう思いを、生き残った私は債務として

    負ったということである。(略)

             『下谷風煙録』を読む     岡部 隆志   
 



この『下谷風煙録』 のことは、当ブログの2017年11月10日に歌を引用し

わたしの個人的感想を詳細に記している。従って、本日は歌を5首のみ

参考のために以下に記す。


     この俺の在所を問わば御徒町のガードに点る赤い灯である

     御徒町大原病院ぼくを生んだ同じベッドで母ゆきたまう

     昭和十九年三月 ぼくは祖母に抱かれ遺骸の母を見ていたのだろう

     ふかぶかと夢をみていた生まれ来て死にゆくまでのあいうえおせよ

     死はやがてあまたの生を呑みこんで蕩けるようにやってこい俺に


そういえば、この「月光」№55は、「第五回黒田和美賞発表」となっている。

受賞者は佐久間章孔さん。なつかしいお人である。むか〜し、「未来」に

いて活躍していた。受賞の言葉のなかに「大病を得て入院し、気力・体力が

衰えた時、私小説というものをあらためて知ったのである。ー略ー」と記す。

この人の上にも重い人生が横たわっていたのだ。

 

 

 


    

このところ「福岡市熱中症情報」が毎朝届く。

本日は、午前9時にはやくも29℃で厳重警戒。12時は危険。

15時に厳重警戒で、18時より21時まで警戒である。

「熱中症」になるのは怖いので、エアコンを付けて読書三昧(笑)


P・M 8:30      月の下(背中) ?   の方に金星が寄り添っている。

         昨夜と反対の位置。

         素敵な月のかたちだ。





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