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2019年2月10日 (日)

『佐藤佐太郎』 大辻隆弘  笠間書院

佐藤佐太郎の『軽風』(昭和17年7月)から、第13歌集の『黄月』(昭和63年9月)

までの歌の中から50首を選び、鑑賞した1冊。

人口に膾炙された歌もあるにはあるが、著者が50首選んだ、のを読む

たのしみもある。

アララギの「写生」を信奉した佐太郎ながら、写生だけにとどまらないことを

わかりやすい言葉で記している。

    夕光(ゆふかげ)のなかにまぶしく花みちてしだれ桜は輝(かがやき)を

    垂る                               『形影』




    (略)結句の「輝を垂る」の「垂る」は「垂れる」という意味を表す自動詞

    ではない。ラ行下二段活用をする他動詞である。口語でいえば「垂ら

    す」である。枝垂れ桜の木が「輝(かがやき)」を垂らす。佐太郎は木を

    擬人化して表現することによって、光の粒子をふりこぼそうとしている

    夕方の木の姿を描きだすことに成功している。(略)




と、まぁ、こんなふうに著者の解釈に「うん、うん」と頷きながら読みすすめて

いる。机上には秋葉四郎の『佐藤佐太郎』(本阿弥書店 1991年6月刊)も

置き、比べながら読んでいくのもたのしい。



今日はこれから出掛けるので、大辻さんの〈佐太郎〉を携行。

ソフトカバーなので、持ち重りしないところもいい。


あ、そうそう大辻さんの名前の「辻」の字のシンニュウは点が一つに

なっている。

 「辶」は常用漢字・人名漢字などの時は、点は一つなのかな ?

わがパソコンでは、点が一つのが出てこない。

著者名の表記と間違っているけど、ごめんなさい。

                           2018年12月10日

                           1300円+税

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