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2019年6月29日 (土)

『いくつもの週末』江國香織 集英社文庫

1997年10月、世界文化社より刊行されたものの文庫化。

文庫になったのが2001年だから、それからにしてももう20年近くになる。

著者・江國香織さんが結婚し、その新婚生活?のエッセイ集。

とは言え、エッセイと短篇小説の中間みたいな感じ?

 

江國さんの繊細な、それでいて情熱的な、そして情動のおもむくままの日々が

綴られている。

カワイイひと。しかし、こういう女性を妻にすると男の人はシンドイだろうな、

とも思ったりする。

 

      私たちはいくつもの週末を一緒にすごして結婚した。いつも週末みたいな

      人生ならいいのに、と。心から思う。でもほんとうは知っているのだ。いつも

      週末だったら、私たちはまちがいなく木端微塵だ。(略)「月曜日」

 

      誰かと生活を共有するときのディテイル、そのわずらわしさ、その豊かさ。

      一人が二人になることで、全然ちがう目で世界をみられるということ。「色」

                                 

      どうして結婚したのかとよく訊かれるが、私は、自分用の男のひとが

      ほしかったのかもしれない。(略)    「放浪者だったころ」

      

「旅行にいってくる」と江國さんが言うと「じゃあ、ごはんは?」と訊ねた夫サン。

その手の話はよく聞く。まぁ、結婚何十年もすると当然のように男の人は妻に要求するらしい。

先だっては、白内障手術で入院する妻に対して「俺のごはんはどうするの?」と言った夫がいたらしい。

そんなことくらいでキリキリしていたら身がもたない。(笑)

 

それは兎も角、20年後の江國夫妻の日常が知りたい。

どうなっているのだろうか。

 

                                                 解説 井上 荒野

                 2015年9月12日 第23刷

                   420円+税

 

       

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