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2019年12月20日 (金)

『老いて歌おう』2019 全国版 第18集

『老いて歌おう』とは、介護や支援を受ける高齢者や家族、施設職員、

ボランティア、介護の勉強をする学生たちから募った短歌を各人1首ずつ

収めた短歌集……だということが帯に書かれている。

 

初めて手にとった短歌集だが、「介護者の現場、高齢者のいま」が、理解

できる227ページの大冊である。

「発刊にあたって」の社会福祉法人宮崎県社会福祉協議会の会長の

川崎新一氏の言葉の中に、寄せられた作品の数を記していたが3117首

(1909人)に及ぶそうである。

 

選者でありこの大冊の編集をした伊藤一彦さんの「時に喜びを、時に哀しみを」

を読むとこの「心豊かに歌う全国ふれあい短歌大会」も今年で18年目を迎えた

そうである。2019年の100歳以上の応募がなんと15名。

 

   職員の目艶髪艶眉艶(めつやかみつやまゆつや)を「きれかねぇ」

   ほめて始まる良き日        平川すみ子(107歳 長崎県)

 

最優秀賞の作品1首と優秀賞の作品の中から1首紹介したい。

 

   先逝きし父と母とはどうしている信じられない吾百歳

                    大畑シツエ(99歳 宮崎県)

   われ選(え)りしえ柔らか靴を履く夫が歩数を伸ばす一・二・三歩と

                    長尾 之子(87歳 福岡県)

 

おめでとうございます。これからも深い想いをうたい続けて欲しい。

そして、この書を作るためにシルバーケア短歌会の「空の会」の方々の努力に

拍手を贈りたい。

 

             令和元(2019)年12月15日発行

              編集  伊藤 一彦

              発行所 鉱脈社

              1800円+税

    

 

 

 

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