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2020年2月 4日 (火)

「水甕(MIZUGAME)」2020 №107

「水甕」は春日いづみ新代表となり新しい出発。

今号はテーマ評論が遠藤若葉さんの「たましいの乗り物」。

「ー第七回現代短歌大賞ー」に触れて論を展開している。

 

第七回現代短歌社賞の受賞作品「かたへら」森田アヤ子さん、もう1名が

「崖にて」北山あさひさんだったが、選考委員の黒瀬珂瀾・松村正直・

瀬戸夏子各氏の選考の言葉を引用しつつ、わかりやすく説いている。

 

その中でことに遠藤若葉さんの北山あさひ作品への理解が優れていた。

優れていたといういいかたも変なのだが、北山作品は好きなのだが

どう説明していいかわからなかった私にとって目から鱗的、論であった。

 

   八月十五日 お家三軒分くらいの夕焼け雲なんなんだ

   夏雲のあわいをユー・エフ・オーは行くきらめいて行く母離婚せり

   午前二時の鏡の中の乳首二つもうやめるんだ ハワイ行きたい

               「崖にて」より  北山あさひ

 

   (略)一読すると唐突感のある二つの辞が、一首の中に二立している。

 

   (略)(ハワイ行きたい)。ここの流れも、鏡の前で何かをやめたいと

    強く思い、(ハワイに行きたい)とも思っているわけだ。一見、関連無く

    置かれている様に読ませ、実は作者の中では必然として繋がっている。(略)

 

    (略)現時点での新しい措辞を生み出すことに寄与している。(なんなんだ)

    (母離婚せり)(ハワイ行きたい)の、飛躍した結句が読者の発想を良い

    意味で裏切り、見事な着地を果たしている。(略)

 

 

ここまでの読みが頭が古くなる(私だけか)と、出来ない。

惹かれながら説明出来ないとは、情けない。

と、いうことで勉強になった遠藤さんの文章だった。

    

 

     

 

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