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2020年3月16日 (月)

『万太郎の一句』小澤 實  ふらんす堂

ふらんす堂のホームページに平成16年1月1日から366回連載した

俳句鑑賞本。

このところ万太郎の俳句にのめり込んでいるわたくし。

本日は、3月の中の一句をあげたい。

 

    生きてゐる気のなくなりしすみれかな

       『青みどろ』所収 昭和11年〜13年作

    

        (鑑賞は小澤實) 

   「いたづらに言葉を弄ぶものにあらず」と前書がある。

         生きている気がなくなっても、たしかに生きている。

   道端の菫の花が風に吹かれているが、その小さな花と

   同じように生きている。深い絶望が書かれているのだが、

   単なる絶望のみなら句は記すまい。それでも生きている

   「生」が書きとめられていると読みたい。(略)

 

          2005年7月1日 初版発行

            定価 1800円(税込)

 

 

   *    *    *

「生きている気がなくなっても、たしかに生きている。」のは、

わたしでもある。それでも生きている、といえるのか。

 

散歩の途次に見た、こぶしの花が、はらはらと、散っていた。

 

 

 

 

             

           

 

        

 

 

 

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