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2020年7月

2020年7月30日 (木)

摩訶不思議な出来事2つ、3つ。

2020730

その①

福岡空港へ見送りに行った。

まだ時間があるからぶらぶらしようか、なんて暢気なことを言う息子。

そうね、じゃあ、時間を確認。とボードの案内を見ると、欠航の表示が。

欠航のこと知らなかったの ?  と、訊くも、メールも来なかったしねぇ……と。

とにかく、代替の便を探すためカウンターへ。

「いつ欠航は決まったのですか ? 」

羽田を発つ時には決まっていたみたい。

まあ、代わりの便がとれたので、胸をなでおろす。やれやれ……

 

その②

ウォーキングに毎朝行く息子に「ふくろうの像」を見てきてね。と、言ったものの

「なかった」「見つからなかった」と素っ気ない。

「どこを歩いているの」と訊くと、昨日は百年橋の所まで歩いたなどと言う。

そんな遠い所じゃないよ、リボン橋を渡って、岸辺の遊歩道をあるいたら、すぐ、あるよと教える。

 

3日目にしてようやく那珂川の岸辺に建っている「ふくろうの像」を確認した息子。

2つ目の橋の手前くらいにあったのか。わたしの教えかたも雑過ぎたか、ゴメン。

 

その③

これがいちばんミステリアスな話。

時計が夜中の12時に鳴りだした、と言う。

それも、タイマーをかけたみたいに5分おきに鳴った、と。

どこで鳴っているのかもわからず部屋中を探しまわった、と息子は言う。

(わたしは自分の部屋で寝ているので知らない。)

 

時計は亡くなった夫の腕時計だった。

たぶん、半年間、毎晩、夜中には鳴っていた筈だよ、と言われても、

わたしは全然その音を耳にしていない。

夜中の12時といってもわたしは起きていたことはあるし、時計が鳴り続ければ

気が付く筈だけど。1回たりとて聴いていない。

 

たまたま帰省していた息子が時計の音で安眠を妨害(笑)されたのか。

夫が何か告げたかったのかしら。

それにしても不思議な話。

 

 

 

 

2020年7月27日 (月)

季節の便り(49) 万両の花

2020725

            初めて見た万両の花

 

 白い花ばかり探して写したる七月のわれ めぐる暦日 

                            miyoko

 

 

 

 

 

 

2020年7月26日 (日)

映画「ステップ」山田孝之主演

重松清の同名小説の映画化。

結婚3年目、30歳で妻に先立たれた健一(山田孝之)、男手で2歳の娘・美紀を

育てる。保育園から小学校卒業までの10年間の物語。

 

仕事と家事・育児をこなす健一の我武者羅な頑張りは胸が痛む。と、同時に女の子の

心の揺れに涙し、何度も涙を拭う。

 

義父役の國村隼。義母役の余喜美子の好演。

会社の同僚の奈々惠役は広末涼子。(娘・美紀の母親になりそうな予感)

 

シングルファーザーも増えてきている昨今とはいえ、この映画を観ていると

つらい。泣けてしまう。

辻仁成の小説『父』でもそうだったが「日々をこなす精一杯さのおかげで、

悲しみを乗り切る手助けとなった。」のだろう。

 

健一がカレンダーに書き込んだ「再出発!」の力強い文字。

さあ、わたしも愚図愚図、グダグダ言うのはやめて「ステップ」。

 

 

 

 

 

2020年7月25日 (土)

『父 Mon Pere』 辻 仁成  集英社文庫

日本人の両親のもと、フランスで誕生した「ぼく」(充路 ジュール)は、

ママを交通事故で亡くして以来。ず~っとパパと2人っきりでパリで生きてきた。

 

ぼくはパパの42歳の時の子だから、今年パパは72歳ということになる。

時々パパは健忘症状が出て「充路、迎えに来てもらえないか?すまないが、ここが

どこだか分からない。」と電話して来る。

 

恋人のリリーは、死なない虫の研究をしている。

強制的な劣悪な環境下に置いて、クリプトビオシスを乾眠させる。そして、蘇生させる。

 

リリーと知り合ったのは、彼女が25歳の時、いきなりぼくの前に現れた。

ぼくのママとと彼女のお父さんが同乗して亡くなった交通事故のことを訊くためだ。

(このあたりから、やおらミステリアスな様相が……)

 

 

       死者は結局、生きている者たちの中で神格化される。

       そして、生き続けるのだ。

 

       人間はいろいろなものを乗り越えながら生きていくのよ。

 

 

いたるところに、上記のような魔法のことばが綴られている。

『白仏』は、辻さんの小説の中でも断トツに好きなのだが、この『父』も良い。

効果的に、伏線が敷かれており、読み応えのある小説だった。

 

さりげなく置かれた「オリジンはどこ?」とか、

「交接」のことばに、辻流を感じた。

 

                      解説 岩城 けい

                      2020年7月25日  第1刷

                       560円+税

 

 

 🌂 🌂

本日は「夏の大祭」の地禄神社。

これから形代を納めに行ってまいります。

 

             

 

 

 

2020年7月22日 (水)

歌集『リリカル・アンドロイド』荻原裕幸 書肆侃侃房

340首を収めた第6歌集。

第30回「短歌研究新人賞」(昭和62年)を「青年霊歌」(30首)で受賞した荻原さん。

そうか、あれからもう30年は過ぎているのだ。

     「きみはきのふ寺山修司」公園の猫に話してみれば寂しき

かの高名な歌を思い出す。

 

さて、このたびの第6歌集『リリカル・アンドロイド』と「リリカル」を歌集名に冠しただけ

あって、まさにリリカル、抒情たっぷりなのだ。

 

    ここはしづかな夏の外側てのひらに小鳥をのせるやうな頬杖

    皿にときどき蓮華があたる炒飯をふたりで崩すこの音が冬

    からだの端を雲に結んであるやうな歩き方して夏日のふたり

    花カンナのこゑ聴くやうに少し身をかがめて母のこゑ聴く妻は

    生きてゐるかぎり誰かの死を聞くと枇杷のあかりの下にて思ふ

    秋のはじめの妻はわたしの目をのぞく闇を見るのと同じ目をして

    妻でない女性と歩いてゆくやうに夕日の橋をいま妻とゆく

    妻のゆめから漏れてゐる音なのか新涼のあかつきにかすかな

    この世から少し外れた場所として午前三時のベランダがある

    この夏は二度も触れたがそのありかもかたちも知らぬ妻の逆鱗

    本を閉ぢるときの淋しき音がしてそれ以後音のしない妻の部屋

    わたくしの犬の部分がざわめいて春のそこかしこを嚙みまくる

 

12首あげてみたが、その中に「妻」の言葉がある歌が6首。

恣意的に選んだとはいえ、確かに多い。

歌集全体からしても「妻」の歌は其処此処にちりばめられている。

しかし、不思議なのは猥雑な感じがしないのだ。「空が晴れても妻が晴れない」などという

マンガチックな小題があるにも関わらず、従来の夫婦関係の歌とちょっと違う

空気感がただよう。それは、情動の方に重心があるためかもしれない。

妻の一挙一動を見守っている夫である作者。

こんなに愛されている妻は羨ましい、と、同時にシンドイ(笑)な、とも思う。

 

     この私はどうしようもなく春の雪どうしようもなく荻原裕幸

     忿怒抑へてもごもご述べるもごもごがとりもなほさず私である

 

ご自分をしっかり分析なさっている荻原さん。

「あとがき」で「モチーフがメランコリックなものを含むときでも、歌人の私は、

どこかいきいきとしていました。」と綴っている。

おそらくこの第6歌集刊行をいちばん愉しんだのは著者である荻原さんだろう。

 

それにしても「あとがき」を書いた日付けが2019年8月24日とは、なんぞや?

ほんとうは昨年に出版される筈だったのか?

 

ともあれ、この歌集はお買い得です。

勿論、わたしも買いましたよ、丸善で。

たっぷりたのしめます。

 

                  帯文 濱松哲朗・平岡直子

                  2020年4月10日 第一刷発行

                     2000円+税

 

 

 

 

2020年7月21日 (火)

『ビギナーズラック』阿波野巧也  左右社

2012年から2019年につくった308首を、編年体で収めた第一歌集。

1ページ3首組・2首組・1首組と章によって組み方を変えているのが特色。

途中、ハサミを入れるキリトリ線があったのが謎?

 

    噴水がきらきら喘ぐ 了解ですみたいなメールをたくさん送る

    冬と春まじわりあって少しずつ暮らしのなかで捨ててゆく紙

    きみが青いリュックを抱いて眠りゆく電車でぼくは海を見ている

    どのかなしみも引き受けるからはつなつの回転寿司を食べにいこうよ

    百円硬貨落とせば道に花は咲く きれいな気持ちで死んでいきたい

    本の帯をいためてしまう愚かさで暮らしていくだろうこれからも

    まわらない寿司まわる寿司まわしてもまわさなくても変わらない寿司

    憂鬱はセブンイレブンにやって来てホットスナック買って食べます

    駅までの道を覚えていきながらふたり暮らしのはじまる四月

    いくつになっても円周率を覚えてる いくつになっても きみがいなくても

 

阿波野さんの歌は5首目のような一桝アキの歌が結構ある。

そして、上の句で描写をして、下の句で主観をのべるような歌の作り。(その逆もある。)

たとえば1首目の二句切れと、3句目以降のことば。3句目以下は別のことばでも繋がるのでは

ないか?などと言われかねない。

バランスと危うさ、そのせめぎあいのなかで成功している1首目ではないか。

「了解です」ではなく、「了解ですみたいな」ところが、現今の若者らしくもある。

〈断定しない〉ことは、多少の責任回避のようでもある。

 

ところで、1ページの歌の組み方を冒頭で紹介したが、1首組だから作者の自信作とか、秀歌とも

いえないような。ちなみにこの1首組のなかの歌はわたしの個人的な見解だが印象に残らなかった。

 

8首目の「憂鬱は」の簡略化された私(作者)。

ふつうは「憂鬱なわれはセブンイレブンにやって来て」とうたうところだが、「憂鬱」という

主体を前面に出すところが面白い。

1993年生まれ、若さが眩しい歌集である。

 

      秋の字の書き順ちがふちがひつつ同じ字となる秋をふたりは

          荻原裕幸『リリカル・アンドロイド』(書肆侃侃房 2020年4月刊)

      きみの書くきみの名前は書き順がすこしちがっている秋の花

                     阿波野巧也『ビギナーズラック』

 

荻原さんの印象深かった1首と、相似の歌を阿波野さんの歌集に発見して、

お二人の相似点を思った。

このたびの歌集の体裁(判型)や、片仮名書きのタイトル、そして表紙の装幀からも

感じたのだが……

 

明日は是非、荻原さんの『リリカル・アンドロイド』の歌に触れて書いてみたい。

きっとこのお二人は共通するような心情がたゆたっているのではないか?

 

そういえば、阿波野さん「塔」を退会している。

今後は同人誌「羽根と根」だけで、やってゆくのかしらん。

 

 

                帯  小山田荘平・斉藤斎藤

                解説 斉藤斎藤

                2020年7月30日 第一刷発行

                   1800円+税

 

 

 

 

 

 

2020年7月19日 (日)

季節の便り(48)のちのおもひに

Photo_20200718230001

          ゆふがほの葉つぱ

    

 

         わたしのうへを過ぎていつた181日

      これからもここでわたしは待つてゐるさびしくなつたら迎へにおいで

                                  miyoko

 

                   2020719

 

 

 

 

2020年7月17日 (金)

季節の便り(47)カラスウリの花

           2020716

                花見せてゆめのけしきや烏瓜

                          阿波野青畝

 

 

 

 

2020年7月16日 (木)

NHK Eテレ 「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」 井上荒野

スマホの目覚ましが22時40分でいきなり鳴り出した昨夜。

何だったのか急には思い出せなかった。

 

ああ、そうだ、今夜は井上荒野さんちの愛猫・松太郎クンがテレビに出るのだった。

テレビの前で待機。

ものを書く荒野さんの傍らにいつもいる松太郎クン。

お二人(夫君も)が揃って松太郎クンを愛している様子がびんびん伝わってくる。

 

長野の別荘?というか、セカンドハウスでの様子が実に豊かに映像にとらえられていた。

食事している時、夫であるかたがさりげなくキッチンに立つ姿。それを止めもしない荒野さん。

この信頼関係というか、キッチンが男女関係なく機能していることが窺えた。

 

「夫婦という謎(なぞ)」

 

20歳の松太郎クンのいのちもさることながら、

「乗り越えるしかない、生きている以上は。」

 

 

 

👀

おっと、いけない出掛ける時間になった。

これから2件の用をして来ます。

 

 

 

 

 

2020年7月15日 (水)

「白馬のゆくえ」 久留米市美術館

「小林萬吾と日本洋画50年」を鑑賞。

「小林萬吾が見た日本の洋画50年」が、

      !、誕生から上京まで

      2、画家として

      3、留学 青春謳歌

      4、ともに洋画の道を

 

として、理解しやすく纏められていた。

私は絵に関しても無知なのだが、眺めるのは好き。

黒田清輝の「木かげ」や和田英作の「渡頭(ととう)の夕景」の前を

離れがたかった。

「渡頭の夕景」は、川べりで休む一家族、背負い籠を背負った少年が母親に

指さして何か言っている。そして、その弟みたいな小さな男の子が岸辺で

腕を組んで水面の方を眺めている後ろ姿はなんとも哀愁がある。

水面も、空も、くれない色に染まっている。

(絵ハガキを勿論買いました。)

1897年の作品らしいが、このころ働く人や生活のひとこまを描くのが流行していたとか。

 

ところで、このたびの「白馬のゆくえ」のタイトルは、洋画の団体「白馬会(はくばかい)」

からとられている。白馬会の名前は濁酒の通称「しろうま」からとか。このネーミングが愉快。

 

「白馬のゆくえ」は、8月23日まで。

 

 

                   Photo_20200715202001

                     蓮の花  石橋文化センター  楽水の池

 

 

 

 

 

 

2020年7月12日 (日)

『月の光』岡井隆詩集 砂子屋書房

        現代短歌の巨匠岡井隆が、

        言葉の魔術師の本領を発揮し、

        新たな詩の領域に挑戦する、

        画期的な作品集。

                 帯文より

 

逝去された岡井隆さんの第一詩集『月の光』のなかから好きな詩を1篇

哀悼の思いを込めて紹介いたします。

 

             風の力で

         あなたの今のこころをことばにして下さい

         昨日のそらをもう一度みせて下さい

         こどもの時のあの黄昏の風の力で

         わたしの欲望をやはらげて下さい

 

 

         詩集『月の光』解説   小池 光

           限定500部の内第 315番

          1997年11月20日 初版発行

             定価 2500円+税

 

 

                    2020712

 

2020年7月 9日 (木)

季節の便り(46)夕顔の花

2020629

         ゆつくりと花びら開く夕顔は初々しくてせつない白ね

       歌集『暦日』(角川書店 2012年7月刊)より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020年7月 5日 (日)

『花和尚独語』大下一真 冬花社

鎌倉瑞泉寺の住職であり、歌人(「まひる野」編集発行人)の四季折々の

自然や、禅僧の日常が綴られている。

 

「第一章 たしなみ」は、讀賣新聞の夕刊に「たしなみ」として2017(平成29)年

4月25日から2019(平成31)年3月12日まで連載した24編。

「第二章 花和尚独語」は、2016(平成28)年1月号から、2017(平成29)年12月号まで

雑誌「短歌往来」に連載した24編。

 

第一章には、「言葉へのマナー」、「時間に対するマナー」、「点心のマナー」

など、教えられることが多々あった。

 

     (略)坊さんを集める時は、平日の友引の日が選ばれる。地域差はある

      ようだが、基本的には友引は火葬場が休みでお葬式はない、よって、

      末寺住職を本寺に呼んでの会議や勉強会では友引を優先し、二日に

      わたる場合には友引の前日(業界用語では友前(ともまえ)という)

      からということになる。     「時間に対するマナー」より

 

法事などゴールデンウィークは避けるかたが多いのも、理由は親戚縁者の旅行などの

ために遠慮して外すとか。(そういえば、わがやの七七忌も納骨も日曜・祭日を外した。)

 

「花和尚」と名付けてくれたのは「心の花」の故・石川一成さん。

鎌倉の瑞泉寺は「花の寺」とも呼ばれているので、そのまんま相応しい。

そして「第二章 花和尚独語」には、四季折々の瑞泉寺の花々が登場する。

花好きのわたしにはたまらない。

挿し芽、挿し木で、連翹、躑躅、五月、金糸梅、木槿などなど増やしたらしいが、

未央柳も挿し木ができるとは知らなかった。

 

軽妙洒脱な文章にくすっと笑い、ついつい先を読みたくなる。そして、

蒙を啓かれることしばしば。

 

上京する機会があったら瑞泉寺を是非訪ねたい。

この足で歩けるうちに、お参りして、その季節のお花を愛でて……

 

 

                    2020年7月2日発行

                     1700円+税

    

 

 

 

2020年7月 3日 (金)

TNC西日本文化サークル 香椎教室(短歌)のこと。

長い間、東区千早の ヤマダ電機4階で開いていました短歌教室は

ヤマダ電機の改築により、教室が使えなくなりました。

 

新型コロナウイルス禍によって、3月から6月までの休講に加え、このたびの

サークル運営終了では受講生の皆さまがたにご不自由な思いやご心配をおかけしまして、

申し訳ございません。

 

つきしては下記のように会場を変更して元・文化サークルの事務局の田上さんが

事務方を務めてくださることになりました。

引き続き受講なさる方々には連絡いたしましたが、新ためて受講なさりたいかたは

どうぞ、当ブログの管理者・恒成までご連絡をくださいますようにお願い申し上げます。

 

      日時  7月17日(金)・7月31日(金)  午後1時~3時

          (通常は第1・第3金曜日です。)

      場所  JR香椎駅ビル 4F 会議室

      出詠  事前に自身の歌2首をお送りください。

          当日、詠草集をプリント配付。

 

 

覗いてみようと思われるかたは、見学も受け付けますので、ご連絡ください。

                               恒成美代子

 

 

 

 

   

 

 

 

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