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2020年9月 1日 (火)

『現代詩手帖』【特集】辻仁成  1995年11月号

蔵書の整理をしていたら『現代詩手帖』の【特集】辻仁成  1995年11月号が

出てきた。荒川洋治氏と辻さんが対談をしている。

今から25年も前のことだし、荒川さんも辻さんも随分若い。辻さんが爽やか青年の

風貌で詩を語っている。

 

      (辻) 僕が書いている理由はただひとつですよ。好きだから。

           詩を書くのが好きだから書いているんです。

 

(同号の広告のページには『岡井隆コレクション 全8巻』があり、左のページには

辻さんの『応答願イマス』の詩集の広告が。)

 

ところで、同号で気付いたのだけど、先日観た映画「糸」の監督の瀬々敬久氏の文章が

あり、驚いた。それも、辻仁成氏のことについて書かれている。

その中でのエピソードが実にいい。

その文章の締めにもなっているのだが、素晴らしい。

 

       『天使のわけまえ』と題された辻の処女映画のクランクアップ前日だったが、

       彼が腫れぼったい目をして現場に現れた。前日の夜遅くかつてのバンドメンバーの

       一人が瀕死の重症で担ぎ込まれ、辻は寝ずに一夜を過ごして来たのだった。その後の

       彼は現場で妙にテンションが高かった。確かその事件の後だったか、あることで

       激昂した彼が「人間はいつか死ぬんだ」と声高に叫んだことを覚えている。その

       叫びの後には「だからこそ……」という言外の言葉が確かに響き渡っていた。

 

 

 

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