旅行・地域

2017年5月20日 (土)

⑦ 「ひまはりのアンダルシアはとほけれど……

……とほけれどアンダルシアのひまはり」

永井陽子さんの短歌をわたしは何度つぶやいたことだろう。





        ひまはりのアンダルシアはとほけれど

        とほけれどアンダルシアのひまはり          

                      永井陽子『モーツアルトの電話帳』






一昨年の秋にする筈だった旅、その旅は義母が重篤になり、やむなく

キャンセルしたのだった。

永井さんの歌をつぶやくたびに、胸がせつなくなった。

彼女もアンダルシアに行きたかつたのではないかと……

それから1年と半年、待って待って、ようやくスペインへ行くことができた。






世界3大美術館のひとつプラド美術館、ゴヤやエル・グレコの絵画。

ピカソの代表作「ゲルニカ」を所蔵するソフィア王妃芸術センター。

フラメンコショー。





行きたいところ、観たいもの、じっくりと鑑賞したいもの、

その殆どの夢は叶った。

御天道様もわたしに味方(笑)してくれて、8日間の旅の間中、五月晴れが

続いた。





思えば、アンダルシアのひまわりは見ることができなかったけど、

5月7日、ヘルシンキで飛行機を乗り継ぎ、マドリッドに着き、

ホテルに向かった。

そして、翌日からの観光の車窓から見えたのは真っ赤な雛罌粟(ポピー)の

群落だった。





      ああ皐月(さつき)仏蘭西(フランス)の野は火の色す

      君も雛罌粟(コクリコ)われも雛罌粟(コクリコ)

                         与謝野晶子 『夏より秋へ』






晶子はフランスだけど、雛罌粟の群落はスペインを移動する旅の車窓より

いつも見えた。ほんとうに火の色のような赤さだった。

畑の中に、畑の畦に、群落をなしているのがうれしかった。



いまも風に揺れている雛罌粟の花が目に浮かぶ。

2017年5月19日 (金)

⑥ モンセラット(のこぎり山)

バルセロナの北西約10キロの位置。

カタルーニャのキリスト教の聖地ともいわれ、多くの巡礼者が

訪れるらしい。

奇岩が連なる不思議な風景が広がる。

モンセラットとは、ギザギザな山という意味で、のこぎり山とも呼ばれるとか。

サンタマリア修道院の入口には「SiIence 沈黙」と日本語の表示があった。

            「え、映画の沈黙のこと?」

            「わたし、あの映画観たわよ」

            「遠藤周作の『沈黙』?」


なんて、銘々勝手なお喋りしていたら、ここから先は「沈黙しなさい」という

注意書きであった。教会堂の中ではお喋りをせず、静かに見学すること。






途中、蝋燭台があり、綺麗な色の蝋燭がたくさん点っている。

2ユーロ出して白い蝋燭を買い、蝋燭台に灯した。

蝋燭の色が白、赤、緑などあり、お願いすることによって色が違う。

ちなみに白はオール(すべてに効く?とか)






教会堂のマリア様は、透明なケースに覆われているので、お祈りをする

時には小さな穴よりお出しになられている手に触れてお祈りすること。

お願いを叶えてくださるが、一つだけということであった。






           マリア様の御手に触れながらお願いをするのはいいが、

           「南無阿弥陀仏・南無阿弥陀仏」って云ったらいけんよ、

           と、愚息が横でからかう。






わたしは一つだけお願いをした。

お願いが叶ったら、お礼参りに来て、また、お願いをして帰ったらいいって。

そのお願いが叶ったら、また、お礼まいりに来て、お願いをする……

キリがないね、(笑)


このモンセラットは、1236メートルの高地なので、絶景が広がる。

登山電車は山の中腹にあるモンセラット駅まで登ってくる。

しかし、あの急勾配は怖くないのかしら。

バスで登って来ても谷底に落ちそうで、肝を冷やしたけど。

2017年5月18日 (木)

⑤ 9年後完成?の、サグラダ・ファミリアへ

スペインの旅のツアーコースには、必ず組まれている世界遺産の

サグラダ・ファミリア。

今回の旅の一押しの場所であり、建物である。

朝、グラナダのホテルを出発。

空路、バルセロナへ。約1時間25分で着。



サグラダ・ファミリア(聖家族教会)は、1882年から建設が続く巨大建築。

建築家、フランシスコ・デ・ビャールが着工し、アントニ・ガウディが引き継いだ

巨大建築。ガウディの死後、いまだ建築が続く未完の教会ともいえる。



完成は9年後の2026年ともいわれている。

(ガウディが亡くなったのは、1926年だから没後100年になるのだ完成は。)

完成すれば、イエスの「生誕」「受難」「栄光」の3つのファサードとそれぞれの

塔、合計18本の鐘楼が建てられることになりそうだ。

高さは173メートル。(ヒトナミ 普通の高さ 笑)」

エレベーターで塔の上に登る、ということだったが下りのエレベーターは

ないので、下りは400段?の階段を歩くと脅された(笑)。

塔の上は、東京タワーやスカイツリーにある展望室をイメージしない

方がいい。ほんのちょつとの空間しかないのだから。






しかし、ここから眺めるバルセロナの絶景は、コワイけど恍惚(笑)。

ゆっくり眺めるほどの長居はできない。(塔の上の場所が狭い。)

下りの階段の怖さ。吹き抜け状態なので下の下まで足許から見える。

どうやら地上に辿りつき、併設されている博物館へ。






博物館には、サグラダ・ファミリアの建設工程やいろいろな資料・資材が

展示されている。ガウディの大きな写真も。

2017年5月17日 (水)

④ 異国の空

朝6時、雲間より満月が見える。

日本でも満月なのかしら、などと思いながらホテルの窓から眺める。

ちなみに昨日は夕日を20時25分に見た。

日の入りがずいぶん遅い。

マーケットで買い物をして、ふと夜空を仰ぐと北斗七星らしき星が並ぶ。

でも、何 ?あれは、4番目の星が見えないよ、と呟く。


なんということか、いままで知らなかった。

北斗七星の星は2等星なのだけど、真ん中(右から数えても、左から

数えても)の、4番目の星だけは3等星らしい。

だから、見えないことがあるのだって。(教えてもらったよ、息子に。)








昼間、羊雲を撮影。

鯖雲や鱗雲、羊雲は秋のものとばかり思っていたけど、この季節(5月)にも

羊雲が空いちめんに出ていた。





この羊雲が、太陽や月を横切ると、美しい光冠が見えることがある。

それを「神の使いの羊」と呼ぶ、ということを知ったのは、もう随分前、

高橋健司さんの『空の名前』(光琳社 平成4年)だった。






           ゆくりなく「神の使ひの羊」見ゆ けふあることの

     おろそかならず    『暦日』 (角川書店 平成24年) miyoko

次回は、旅のハイライト「サグラダ・ファミリア」のことを記したい。

2017年5月16日 (火)

③ ミハスの街へ

白壁の美しい家々が建ち並ぶミハスの街へ行った。

広場には馬車が数台並び、観光客を待機している。

馬車といっても引くのは驢馬。

あの小さな体で引いて貰うのは、なんだか躊躇われる。

3時間の自由時間。昼食は各自、自由に。

と、いうことで、海の見えるオーシャンビューのレストランで昼食。

窓際の席で地中海を眺めながら頂く。





うしろの方で、ギターの生演奏。

「禁じられた遊び」などの曲が奏でられる。

その情緒に浸りつつ、思いっきり拍手。

3・4曲終わったら、くだんの演奏者がちいさな皿を持ってチップの催促?

そうか、そういうことだったのかと納得。

このあたりのレストランを廻っている流しの人だった。






日本人青年が働いているお店で、オリジナルのTシャツを購入。



ミハスの街は、女性が好みそうな街である。

2017年5月15日 (月)

② スペインの街路樹(プラタナス・ジャカランダ・栴檀の花)

モーニングコール、6時半。

朝食は7時からだった旅の2日目。

このホテルには2連泊。

窓の外にはプラタナス(鈴懸)の街路樹が見える。

見えるというより、手の届きそうなところまで伸びている。

4階から5階あたりまでの高さ(20mくらい)のプラタナスの巨木である。

葉陰にみどりの毬が見える。

マドリッドでもバルセロナでも、このプラタナスの街路樹はしっかりと

木陰を作ってくれていた。その木陰にはベンチがあり、憩いの場所ともなる。

思いがけず視野に飛び込んできたのはジャカランダの花だった。

この花は、長崎県の小浜温泉や宮崎県日南市の南郷に群生地がある。

わたしは小浜温泉のジャカランダフェスタに出掛けたことがある。

スペインでジャカランダの花に出合うことが出来た歓び。

青むらさき色の花がなんとも麗しい。





そして、栴檀の花の並木。

栴檀の花は、楝(おうち)の花とも呼ばれ、万葉集にも詠まれている。

   妹が見し楝(あふち)の花は散りぬべしわが泣く涙いまだ干(ひ)なくに

                                    山上 憶良(巻5ー798) 


 

新緑に風が吹きわたり、濃紫色の小花がはらはらと散っている。

木の根方にはそのちいさな花殻が。

 

2017年5月14日 (日)

① 超特急列車 AVE(2等車)

旅の3日目、マドリッドからコルドバへ。

スペインが誇る超特急列車とか。

日本の新幹線と違い、セキュリティが厳しい。

乗車するのに手荷物検査があり、ターミナルは乗車する前に

ゲートがあり、そこをいったん通過すると戻ることができない。

(もし、ゲートを間違って通ったら、どうすればいいのかしら、などと思う。)

ターミナルの雰囲気を纏うが、猥雑さはあまり感じられない。

1時間50分乗車の超特急列車「AVE(アベ)」は、快適だった。

車窓の風景は、オリーブの畑が延々と続く。

スペインは日の没りが遅く、夜の9時15分くらい。

日本では、夜の8時だったら、夕食も済んでいる時間なのだけど…

朝は、日が射しはじめるのは8時を過ぎるころ。






日本時間に-7時間の時差がある。


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日付順に順序を追ってこの記録を綴るのではなく、

思い付いたまま印象記を、書けたら書くつもり。

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