映画・テレビ

2020年8月 3日 (月)

映画「劇場」行定勲監督

夢を追う青年と、その青年の夢を支え続けるひたむきな女性の恋の物語。

せつなくて、何度も泣いてしまった。

(夢や野望を持っている男に近づく勿れ…と思わぬでもないが…)

 

原作は又吉直樹の小説『劇場』。

永田(山﨑賢人)と、沙希(松岡茉優)の心の揺れが痛いほど伝わってきた。

沙希のアパートに転がり込んだ永田。

それを受け入れ、どんな時でも包み込む沙希。

「ここがいちばん安全」と。

あんなに包容力のある沙希が「もうわたし27歳よ、まわりのみんな結婚してしまった。」

と訴える。

 

それにしても山﨑賢人の髪型・髭面・着こなしは、これ以上ないくらいはまっていた。

そして、松岡茉優の愛らしさは〈天使〉。

〈天使〉が〈神さま〉に……

 

そういえば、あれって思う人が出演していた。

そう、King Gnu の井口理。実年齢よりおじさんに見えたりしたけど(笑)

 

恋愛中のあなた、恋に憧れているあなたに、ゼッタイお勧めの映画。

いや、年齢に関係なく、この映画は心を浄化してくれそう。

 

 

 

 

 

2020年7月26日 (日)

映画「ステップ」山田孝之主演

重松清の同名小説の映画化。

結婚3年目、30歳で妻に先立たれた健一(山田孝之)、男手で2歳の娘・美紀を

育てる。保育園から小学校卒業までの10年間の物語。

 

仕事と家事・育児をこなす健一の我武者羅な頑張りは胸が痛む。と、同時に女の子の

心の揺れに涙し、何度も涙を拭う。

 

義父役の國村隼。義母役の余喜美子の好演。

会社の同僚の奈々惠役は広末涼子。(娘・美紀の母親になりそうな予感)

 

シングルファーザーも増えてきている昨今とはいえ、この映画を観ていると

つらい。泣けてしまう。

辻仁成の小説『父』でもそうだったが「日々をこなす精一杯さのおかげで、

悲しみを乗り切る手助けとなった。」のだろう。

 

健一がカレンダーに書き込んだ「再出発!」の力強い文字。

さあ、わたしも愚図愚図、グダグダ言うのはやめて「ステップ」。

 

 

 

 

 

2020年7月16日 (木)

NHK Eテレ 「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」 井上荒野

スマホの目覚ましが22時40分でいきなり鳴り出した昨夜。

何だったのか急には思い出せなかった。

 

ああ、そうだ、今夜は井上荒野さんちの愛猫・松太郎クンがテレビに出るのだった。

テレビの前で待機。

ものを書く荒野さんの傍らにいつもいる松太郎クン。

お二人(夫君も)が揃って松太郎クンを愛している様子がびんびん伝わってくる。

 

長野の別荘?というか、セカンドハウスでの様子が実に豊かに映像にとらえられていた。

食事している時、夫であるかたがさりげなくキッチンに立つ姿。それを止めもしない荒野さん。

この信頼関係というか、キッチンが男女関係なく機能していることが窺えた。

 

「夫婦という謎(なぞ)」

 

20歳の松太郎クンのいのちもさることながら、

「乗り越えるしかない、生きている以上は。」

 

 

 

👀

おっと、いけない出掛ける時間になった。

これから2件の用をして来ます。

 

 

 

 

 

2020年6月27日 (土)

映画「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」

ルイ―ザ・メイ・オルコットの『若草物語』の映画化。

四姉妹の青春が描かれている。

(四姉妹といえば、わたしも現実に四姉妹のなかの一人。)

 

   結婚が何よりの幸せと信じている長女。

   小説家になることが全ての次女。

   お金が何よりであると考えている四女。

   三女は早くに亡くなってしまったが…

 

小説家になるために熱烈なプロポーズを断ってしまった次女。

女の幸せが結婚なんていうのは可笑しい、間違っていると言いつのった次女。

断ったものの、思いかえす。だが、時おそく…

 

結婚とは、幸せとは、生きるとは……

何なんだろうね。

 

(あと、感心したのは印税の駆け引きや著作権を譲らなかった次女はしっかり「生きている」)

 

 

 

 

 

2020年4月 2日 (木)

映画「つつんで、ひらいて」監督・編集・撮影             広瀬奈々子

15000冊もの書をデザインした装幀者・菊地信義と、本をつくる

人々を、3年間にかけて追ったドキュメンタリー。

 

タイトルの文字の書かれた紙をくしゃくしゃに丸めてしまう。それを

再び広げ、丁寧に平らにしてコピーをとる。そうすると、どうなるか ?

コピーされた文字は擦れる。そのかすれた風合いをデザインとしてつかうのだ。

菊地信義は「こさえる」という言葉が好きなようだ。

「こさえる」は「拵(こし)らえる」であり、手作り感の伝わる職人の仕事みたい。

 (このくしゃくしゃに丸めてコピーした文字といえば、吉本隆明の『追悼私記』

JICC出版局 1993年3月刊 がある。)

 

 

仕事場の机の上で、文字を選ぶ。

それを鋏で切りとる。切り取った文字を貼ってゆく。

カバーのタイトルの文字を斜体に貼る。1ミリの間隔に拘りながら。

 

この斜体の文字といえば、干刈あがたの『アンモナイトをさがしに行こう』

(福武書店 1989年刊)と、同じく干刈あがたの『ウォークinチャコールグレイ』

(講談社 1990年刊)がある。一時期、干刈あがたのファンでもあった私は、

菊地信義と干刈あがたが同年生まれであることを知った。

干刈あがたの『どこかヘンな三角関係』(新潮社 1991年刊)には、お二人の

交友?が綴られている。題して「菊地信義さんと〈ピンク色〉と私の関係」。 

 

さて、映画の方は古井由吉の新刊の装幀から印刷までの過程を見せてくれる。

そのあいまあいまに、喫茶店「樹の花」でのひとときや、自宅でレコードを

聴いているところや、骨董市での菊地信義の姿を追う。

いずれも絵になっている。お洒落なのだ。あの黒で統一された着衣はホントに

この映画に相応しい。

 

現在では当たり前みたいになってしまったカバーのタイトル文字を帯に跨がらせる

方法。これなど私は勝手に菊地信義が考案したものではないかと思っている。

先ほどの吉本隆明の『追悼私記』は、「追悼私」までが表紙カバーにあり「記」は

帯に記されている。勿論、カバーにも「記」は入れてあるのだが、帯で隠れるように

なっている。

このタイトル文字をカバーと帯に跨がらせる方法は、干刈あがたの『ワンルーム』

(福武書店 1985年刊)では、帯に「ム」だけ跨がらせているのだが、帯の白地は

実際の帯でなく、カバーの下段を白地にして帯に錯覚させていることだ。

 

こういった魔法のような手口で最も意表を突いたのは、『吉本隆明 鮎川信夫論』・

『鮎川信夫 吉本隆明論』だ。これは2冊の書ではなく、1冊で2通り、即ち、背表紙

の文字が一つは逆に印刷されてあり、ページを開く時も、吉本からも鮎川からも開く

ことができ、奥付まで1冊の書に2個所あることだ。

こんなこと考えだしたのは菊地信義しかいない(笑)

本棚に並べると、当然どちらかは逆さまになるのだけど……

 

最後につけ加えたいのは、菊地信義の弟子?でもある

水戸部功氏の言葉。 

 

        装幀は、本来シンプルなものほど良いはずなんだけれど、

    依頼者は何かを加えたがる……

 

本好きのかたには、是非お勧めの映画。

(入口で熱を測られ、席も飛び飛びの距離になるけど…)

 

そして、劇場用パンフレットが1000円。

これが、また凝っている。まさに「つつんで、ひらいて」の装幀であった。

63ページもあり、眺めておくだけでも愉しいパンフレットである。

 

 

 

 

 

 

 

 

2020年3月21日 (土)

映画「Fukushima 50」 若松節朗監督

2011年3月11日に発生した東日本大震災。

その地震、津波によって福島第一原子力発電所は電源を失う。

メルトダウンによって、どのような事態になってゆくのか、

想像するだに怖ろしいことである。

 

現場にとどまり作業員たちと共に危険な状態を回避するべく

吉田所長(渡辺謙)は奮闘する。この吉田所長と政府とのやりとり。

観ていて歯痒い思いがしたシーン何度となく。

 

当直長の伊崎(佐藤浩市)と、吉田所長の結束・信頼。

 

東日本大震災で、福島原発によって、日本は滅びることになったかも

しれないことを思うと、回避できたのはほんとうに何よりであったと思う。

 

最後のシーンは綺麗に纏め過ぎたように思ったのだが…

 

 

 

 

 

 

2019年11月22日 (金)

映画「ひとよ」 白石和彌監督

「ひとよ」は「一夜」だった。

15年前のある事件。

母と3人の子どもたちのそれから… 15年後の再会。

次男の佐藤健の屈折した精神、その演技。

母親役の田中裕子。何があってもブレない精神の強さ。

 

崩壊してしまった家族の絆を取り戻そうと、もがく長男と長女。

「約束だから、かあさんは帰ってきました」

せつない、せつない。

<行動でしか思いを伝えられない人間>

 

ラストのカーチェイスは、必要だったのか?

 

 

2019年11月 3日 (日)

映画「最高の人生の見つけ方」 犬堂一心監督

吉永小百合と天海祐希主演。

家庭第一主義の主婦・幸枝に吉永小百合、その娘に満島ひかり。

大金持ちの女社長・マ子に天海祐希。

 

余命宣告を受けた二人が偶々同じ病室となる。

少女の落として行ったノートに書かれていたのは「やりたいことリスト」。

死ぬまでにしたいことが書かれているノートであった。

 

そのやりたいことリストを一つ一つ少女にかわって余命わずかな二人が

実現してゆく。

中でも「ももいろクローバーZ」のライブは迫力があった。

映画を観ているこちらまでその感動が伝わってきて、からだがリズムを

とっていた。(笑)

 

家では何一つしない、協力的でない夫(前川清)と引き籠もりの息子がいて

つらい立場の幸枝。

          「言わなければ相手に伝わらない」

 

と、いうことにも気づく。

涙が出てしまう場面もちらほらとあり……

 

残りの人生のたのしみ方を考えなくちゃ……

 

 

 

 

 

 

2019年10月14日 (月)

映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」蜷川実花監督

小栗旬演ずる太宰治を観たくて行った。

3人の女優さんたちの演技に見惚れる。

やっぱり正妻役の宮沢りえは巧い。正妻という立場を見事に演じ

きっていた。(ますます、すてきな女優さんになっている。)

 

       「お父ちゃまはお仕事なの。」

       「お父ちゃまは女のひととお仕事なの?」

 

幼い子どもの発する言葉は無邪気ではあるが、残酷だ。

 

太田静子役を沢尻エリカ。欲しかった太宰の子どもを産む。

太宰の一字を頂いて「治子」と名前を付けて貰えたのは認知の証?。

 

愛人の山崎富栄役に二階堂ふみ。彼女は太宰と共に入水自殺という

死を決行したのだから、勝ち負けでいうと「勝」ったのだろうか?

 

ともあれ、支離滅裂な男、破滅型の男が太宰治だ。

 

      大丈夫、君は僕が好きだよ。

 

なんて、云う男が太宰なのだ。嗚呼……

 

 

*  *  *

夜、珍しくミルで緑茶を粉砕して、お抹茶にしていただく。

「銀のすぷーん」のクッキーには紅茶の方が良かったのだが、

今夜は緑茶が飲みたかった。

 

 

 

2019年7月21日 (日)

NHKテレビ「NHK短歌」

新講師になってから初めて観た「NHK短歌」。

本日は大辻隆弘さんだった。司会は、有森也美さん、ゲストは、はしのえみさん。

題詠「紺」。一位から三位までの発表があった。

 

  人間に生産性という言葉向けられており紺色の空  松本千恵乃

 

本日二位の歌。作者がその「生産性という言葉向けられており」に対して

答え(結論)をあからさまにしていない。言わなくても、作者の思いは

読者にはそれとなく伝わってくる。結句の「紺色の空」への展開も妙味。

これはわたしの鑑賞。(結句は一桝アキかどうか失念)

 

大辻さんの評は歯切れよく、それでいて丁寧でわかりやすい。

下世話なことだが、大辻さんのジャケットの色とネクタイの若々しさを称賛(笑)

 

 

☆    ☆    ☆

4か月分くらい溜った古新聞などを廃品回収に出すために早起き。

今日出さないことには、わがやの寝室は満杯状態。

あいにくの大雨でどうなることかと思ったが、出すには出せてほっと一息。

 

福岡市緊急情報が早朝4時過ぎから何度も入る。

6時台に5本も入り、博多区も警戒レベル3とのこと。

 

今日は溜まりに溜っている「積ん読」をなんとかしよう。

先ずは歌集から読むことに‥‥

 

 

 

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