映画・テレビ

2017年10月15日 (日)

晩菊の角を曲がるといつもゐる  北大路翼

NNK Eテレ 「俳句王国がゆく」を観賞(?)

日曜日の雨の昼間、珈琲を飲みながらの憩いの時間だ。

後半の個人戦が面白かった。

         路地裏を風は留まらず実南天      福岡日向子

         晩菊の角を曲がるといつもゐる     北大路翼

         こすもすにまぎれてやがて僕の妻    大塚 




「実南天」がいいなと思っていたら、負けてしまった。

最後が「晩菊」と「僕の妻」の一騎打ち。

前半の北大路の「秋蝶の止まり指で涙拭く」の乙女チックな句から

想像して、ひよっとして「僕の妻」は、北大路の句かしらん ? と思ったけど、

「晩菊」の句の方だった。

ヒール(笑)な彼が「コスモスにまぎれてやがて僕の妻」だったら、その落差に

快哉したのに……

まぁ、優勝したのだから、善しとするか。

「いつもゐる」のは、何なのか、読者に委ねたところがいい。

(俳句の表記、間違えていたら、ごめんなさい。)








このところテレビづいていて、昨日はNHKテレビの「ファミリー」の再放送

「ノーベル賞の原点 山中伸弥・町工場の魂」を観賞。

山中氏の先祖のルーツを辿るものだったが、その父親の町工場での

奮闘ぶりに涙が零れた。







父親亡きあと、小さな工場を引き継いだ母親の精神の強靭さ。そしてその

モノ造りに寄せる誠実さが心に残った。

1000個ネジを作っても、一つ一つのネジは一軒一軒の家に届き、使われる

ということを忘れてはならないと。






ノーベル賞の受賞式に母親も出席できたこと。

そして、山中氏が皆さんにお土産で配ったチョコレートは、どなたも

冷蔵庫に入れたまま記念にとっていて、食べていなかったことだ。(笑)







そういえば、あのノーベル賞の記念チョコレートは購入者が多くて、

とうとう並んで買うことができなかった4年前のスウェーデンの旅を

思い出した。


2017年10月 9日 (月)

映画「エルネスト」 日本=キューバ―

エルネスト・チェ・ゲバラが命を落としたボリビア戦線。

1967年10月9日、39歳でゲバラは処刑された。

その没後50年にあたる今年、オダギリジョーの主演によって

日本とキューバ―の合作映画「エルネスト」が誕生した。






ゲバラよりファーストネームの「エルネスト」の戦士名を与えられたのは、

日系二世のフレディ前村ウルタ―ド。

医師を志し、キューバ―へ留学したのだが、ゲバラの人間性に魅せられ、

その部隊に参加する。





オダギリジョーが全編スペイン語で演じる。

医師の卵としての、前半の学生としての規範と清潔感。

構内を歩くフレディの後ろ姿や、その立ち居振る舞いがとても美しい。

そして、一転してゲバラの部隊に参加したのちは、艱難辛苦に晒される。

そのいずれも胸を打つ作品となっている。

(オダギリジョーは、素敵な役者さんだ。)


この映画の中で改めて考えさせられた「ゲバラ」という人物。

チェ・ゲバラは、1959年、来日している。

そして、広島に行き、原爆資料館を訪れ、原爆死没者慰霊碑にも

お参りしていることだ。慰霊碑をあとにしたゲバラはその碑文を読んで

「主語は何 ? 」 と呟く。

原爆を落とさなくても戦争は終っていたのに……と。

ゲバラの残した言葉はいずれも重い。

        核戦争には勝者などいない。

        憎しみから戦いは勝てない。



カストロが明言したように、我々は生きている時代を生きるのだ、とも思う。

巷で若者たちがゲバラの肖像の印刷されたTシャツを着ているのを

見かけることがある。彼等にどの程度、ゲバラのことがわかっている

のかとも思うが、それだけ伝説めいた英雄としてゲバラは在る。

映画を観終えて、

中公新書の『チェ・ゲバラ』(伊高浩昭 2015年7月発行)を向学のため

紀伊國屋で購入した。なにごともべんきょう也 (笑)。

2017年9月30日 (土)

映画「ユリゴコロ」 主演 吉高由里子

きゃ〜、怖かった。

あんな怖い映画だとは思わなかった。

血を見るのが怖いのか、刃物を見るのが怖いのか。

いずれにしても、あんな怖い映画は今度からパスだな。

(リストカットの場面では、顔をあげて観ることが出来なかった。)

怖いもの好きのひとにはうってつけの映画 (?) かな。

松山ケンイチが出ているというので、観たかった映画。

「あなたの優しさには容赦がありませんでした」と美紗子(吉高由里子)が

告白 ? するように、洋介(松山ケンイチ)の優しさは、何かを背負っている

ひとの優しさでもある。(挫折したり、何かでひどい傷つきかたを体験した

ひとは優しいと、わたしの体験上からも思う。)








縦糸と横糸がうまく交差して、後半で謎が解ける。

沼田まほかるのベストセラー小説の映画化らしいが、ミステリー仕立て

なのだ。


葈耳(オナモミ)という植物、知ってるかしら。

そう、あの洋服などにくっつく小さな楕円球のみどりのとげとげの付いた実。

あれがキーワードになる。

殺人現場にそれが落ちていた。






亮介(松坂桃李)が、実家の父の押入れから見つけたノート。

それが発端で、犯人捜しをするのだが……



松山ケンイチは影があるような役を演じきっていた。


                        それにしても怖かったなぁ〜

2017年9月18日 (月)

映画「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」

長い長いタイトルの映画を観た。

奥田民生の楽曲が映画のなかでつかわれている ? ということを

知った上での観賞。

シリアスな映画より軽いのが観たかったということもあった。

妻夫木聡が雑誌編集者のコーロキを演じ、水原希子がファッションプレスの

天海あかりの役。

妻夫木聡は、映画「怒り」での役が強烈だっただけに、この映画の

コメディっぽさに合っているのかどうか、ちょっと気になった。

最初のシーンで、あれ、妻夫木聡なの  ?  っていうくらい面立ちが

変わって見えた ?

しかし、あかりに翻弄されているコーロキの姿はイトシイ。



ともあれ、水原希子のスタイルの良さが俄然光る映画だった。




脇役で出ていたリリー・フランキー、やっぱりいい。

(最後の方の、刃傷沙汰はこの映画で必要だったのか ?  )

2017年9月 5日 (火)

映画「海辺の生と死」 満島ひかり・永山絢斗

島尾ミホの『海辺の生と死』(中公文庫 昭和62年刊)の映画化の

作品をようやく観賞することが出来た。

福岡で観られるのはイオンモールシネマの1ヵ所のみ。

博多駅まで出て、イオンモール行きのバスに乗り、福岡空港の彼方に

ある商業施設のイオンモールへ。



観客は想像していたよりは居たような。

それはともあれ、2時間35分の上映時間をたっぷり奄美・加計呂麻島の

景色と島唄を堪能した。

主演の満島ひかりの野生的な立ち居振る舞いは「ミホさん」を連想させるに

充分だった。


国民学校教師の島の娘・トエ(満島ひかり)と、海軍特攻班部隊隊長の朔(永島

絢斗)の恋。

悲しいフレーズの奄美の島唄。

          

          他の島の人と縁 結んじゃいけないよ

          他の島の人と縁 結んでしまえば

          落とすはずのない涙 落とすことになるよ

                       奄美島唄「朝花節」より

沖縄は陥落し、広島には新型爆弾が落とされ、いよいよ朔の出撃する時が

迫ってくる。トエは、水をかぶり身を清め母の遺品の喪服に身を包む。

短刀を握りしめ、浜辺を走る。走って走って、出撃する朔を見送って、

自裁するつもりなのか ? ………


エンディングで、脚本監修の梯久美子の名前が画面に映し出された。

そして、梯の『狂うひとーー「死の棘」の妻・島尾ミホ』(新潮社刊)も

スクリーンに。


cat     cat

このブログの2015年11月15日に、島尾ミホの『海辺の生と死』(中公文庫)の

ことは、書き込み済み。(参考までに)

2017年7月30日 (日)

映画「海辺の生と死」

T・ジョイ博多にも「海辺の生と死」を配給?してください。

東京のテアトル新宿と

神奈川のシネマ・ベティと

仙台のフォーラム仙台だけでしか

観られないなんて、

かなしいです。


いつになったら、博多の映画館で

上映されるのでしょうか?





こういうことって、どこの、どなたに、

お願いしたらいいのでしょうか?







わたしは「海辺の生と死」が、

観たいだけなのです。

ただ、観たいだけなのです。

2017年7月18日 (火)

映画「22年目の告白 ー私が殺人犯ですー」

事件が起きたのは1995年。

この年は、阪神大震災が発生し、オウム事件という凶悪犯罪もあった。

その年の連続殺人事件は、犯人を捕まえることもできず22年の歳月が

経ち、時効が成立した。


そこから、この映画がはじまる。

曽根崎雅人(藤原竜也)が、犯人として名乗りを挙げ、告白本を出す。

その告白本は大々的に売り出され、時の人となってしまう。

遺族への謝罪なども自ら強行し、世間の注目の的となる……

メディアを利用するところが、現代的でもある。


22年前、犯人を捕らえることができなかった刑事(伊藤英明)。

刑事と犯人、そして、「私が真犯人です」と名乗る男。

それに、ばりばりののパーソナリティの男が絡んでいく。


事件は二転三転し、ぞくぞくと鳥肌が立つ。

まさにスリルとサスペンスの映画。






それにしても、藤原竜也は独特の甘味がかったソフトな声だ。

2017年6月27日 (火)

映画「結婚」

井上荒野の小説を映画化したもの。

原作は読んでいないのだが、要するに〈結婚詐欺師〉の物語。

ディーン・フジオカの甘いマスク、そして、女性の心をぎゅーつと

摑んでしまうような巧みなことば。

「結婚」って言葉に惑わされてしまうんだよね。

男性がお金の無心をしたら、アウト。と、固い決意のもとにおつきあいを

しなくては。(逆の場合もまた然り。この世の中には女性の結婚詐欺師も

いる?)

わたしが、老婆心ながら申し上げたところで、恋をしている真っ只中の時には

忠告などすると、かえって恨まれたりする。



詐欺師、古海は、その生育過程において何かあったみたいなのだが、

だからといって、詐欺をすることは許されることではない。

(古海(詐欺師)が公園のブランコに乗って、所在なくルービュックキューブを

 している姿って哀愁がある。あんな後ろ姿を見たら、なんでも許してしまい

 そうになったりもするよ。笑)










井上荒野の小説は、ほんとうに小説らしい小説のように思う。

人間の暗部を抉り出すようなストーリーに、正直、わたしは疲れた。


ところで、映画舘の入口でディーンさまの写真のポストカードを頂いたけど、

これって、どうしたらいいの?

2017年6月 4日 (日)

映画「光」 監督・河瀬直美

カンヌ国際映画祭で「光」主演の永瀬正敏が、2000人超の観客の

拍手に顔をぐとちゃぐちゃにして男泣きしたとか…






この映画の評判がじわじわと伝わってくる。



雅哉(永瀬正敏)は、将来を嘱望されたカメラマンだった。

しかし、徐々に視力を奪われていく病気にかかる。

そんな折、視覚障害者の映画の音声ガイドを作る美佐子(水崎綾女)と

出会う。

雅哉の厳しい言葉に傷つきながらも、美佐子は次第に心が傾いていく。

そんな美佐子に雅哉の言葉は。

         

         俺を追いかけなくても、

         さがさなくても、

         大丈夫だから。

         ちゃんとそこに居て ! 

         俺が、そこに行くから。



雅哉の夕日を撮った写真を見た美佐子は彼に告げる。

         


         田舎の夕日を撮った場所へ、

         今度、連れて行ってもらえませんか?









二人で、田舎の夕日の見える場所へ向かう。

 

2017年5月22日 (月)

映画「追憶」

岡田准一の「追憶」を観に行った。

少年時代に起こしたある事件。

それには3人の少年が関わっていた。

岡田准一(四方篤)・小栗旬(田所啓太)・柄本佑(川端悟)の3人は、その

事件以後、2度と会わないと誓い、離れ離れの生活を送った。

そして、25年後、刑事となつた岡田はある殺人事件を担当する。

殺されたのは、柄本佑だった。

容疑者として、かつての少年時代の仲間の小栗旬が浮上する。

北陸、富山を舞台に過去と向き合う岡田准一の苦悩。





軽食喫茶「ゆきわりそう」の経営者、安藤サクラ(仁科淳子)の演技が光る。

(安藤といえば、奥田瑛二・安藤和津の娘でこの映画に出ている

 柄本佑の妻でもある。)

岡田准一の「海賊と呼ばれた男」も以前観に行ったが、なんかしら気になる

俳優さんでもある。演技抜群。三十代後半と思うけど、地道に一本一本いい

仕事をしているなぁ~と思った次第。










そういえば、スペインよりの帰りの飛行機の中で観た映画は「君の名は。」

だった。北米向けの英語版だったが……

隣のひとは、本木雅弘の「おくりびと」を観ていた。古~いっ。しぶ~いっ。

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー