映画・テレビ

2017年6月27日 (火)

映画「結婚」

井上荒野の小説を映画化したもの。

原作は読んでいないのだが、要するに〈結婚詐欺師〉の物語。

ディーン・フジオカの甘いマスク、そして、女性の心をぎゅーつと

摑んでしまうような巧みなことば。


「結婚」って言葉に惑わされてしまうんだよね。

男性がお金の無心をしたら、アウト。と、固い決意のもとにおつきあいを

しなくては。(逆の場合もまた然り。この世の中には女性の結婚詐欺師も

いる?)

わたしが、老婆心ながら申し上げたところで、恋をしている真っ只中の時には

忠告などすると、かえって恨まれたりする。


詐欺師、古海は、その生育過程において何かあったみたいなのだが、

だからといって、詐欺をすることは許されることではない。

(古海(詐欺師)が公園のブランコに乗って、所在なくルービュックキューブを

 している姿って哀愁がある。あんな後ろ姿を見たら、なんでも許してしまい

 そうになったりもするよ。笑)








井上荒野の小説は、ほんとうに小説らしい小説のように思う。

人間の暗部を抉り出すようなストーリーに、正直、わたしは疲れた。

原作の方がもっとドロドロしているんだろうな。
(その原作を読まな、しょんなか(しかたない、の博多弁))


ところで、映画舘の入口でディーンさまの写真のポストカードを頂いたけど、

これって、誰に出したらいいの?

(欲しいかたには、先着順でお一人様にお送りします。)

2017年6月 4日 (日)

映画「光」 監督・河瀬直美

カンヌ国際映画祭で「光」主演の永瀬正敏が、2000人超の観客の

拍手に顔をぐとちゃぐちゃにして男泣きしたとか…






この映画の評判がじわじわと伝わってくる。



雅哉(永瀬正敏)は、将来を嘱望されたカメラマンだった。

しかし、徐々に視力を奪われていく病気にかかる。

そんな折、視覚障害者の映画の音声ガイドを作る美佐子(水崎綾女)と

出会う。

雅哉の厳しい言葉に傷つきながらも、美佐子は次第に心が傾いていく。

そんな美佐子に雅哉の言葉は。

         

         俺を追いかけなくても、

         さがさなくても、

         大丈夫だから。

         ちゃんとそこに居て ! 

         俺が、そこに行くから。



雅哉の夕日を撮った写真を見た美佐子は彼に告げる。

         


         田舎の夕日を撮った場所へ、

         今度、連れて行ってもらえませんか?









二人で、田舎の夕日の見える場所へ向かう。

 

2017年5月22日 (月)

映画「追憶」

岡田准一の「追憶」を観に行った。

少年時代に起こしたある事件。

それには3人の少年が関わっていた。

岡田准一(四方篤)・小栗旬(田所啓太)・柄本佑(川端悟)の3人は、その

事件以後、2度と会わないと誓い、離れ離れの生活を送った。

そして、25年後、刑事となつた岡田はある殺人事件を担当する。

殺されたのは、柄本佑だった。

容疑者として、かつての少年時代の仲間の小栗旬が浮上する。

北陸、富山を舞台に過去と向き合う岡田准一の苦悩。





軽食喫茶「ゆきわりそう」の経営者、安藤サクラ(仁科淳子)の演技が光る。

(安藤といえば、奥田瑛二・安藤和津の娘でこの映画に出ている

 柄本佑の妻でもある。)

岡田准一の「海賊と呼ばれた男」も以前観に行ったが、なんかしら気になる

俳優さんでもある。演技抜群。三十代後半と思うけど、地道に一本一本いい

仕事をしているなぁ~と思った次第。










そういえば、スペインよりの帰りの飛行機の中で観た映画は「君の名は。」

だった。北米向けの英語版だったが……

隣のひとは、本木雅弘の「おくりびと」を観ていた。古~いっ。しぶ~いっ。

2017年4月15日 (土)

映画 「LA LA LAND (ラ・ラ・ランド)」

アカデミー賞史上最多6部門受賞と誉れが高い映画に行ってきましたよ。

いやぁ、ミュージカルなんて田舎モンのわたしにはムリって思って

いたけど、なんのなんの感動しました。



セバスチャンを演ずるライアン・ゴズリングの表情がいい。

彼が哀愁たっぷりピアノを弾く姿に胸がせつなくなりました。




女優を目指すミア(エマ・ストーン)と売れないジャズピアニストのセバスチャン。

夢を叶えようと努力し忍耐するのだけど、夢を叶えるためにたいせつなものを

失うんだよね。





ひるがえって、歌人で名を成しているひとって、何かを失っているのだろうか?

あ~ぁ、こんなこと考えるから、あんたはダメなんだよ。

                               ハイ、失礼いたしました。

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只今、19時に福岡市に竜巻情報が発表されました。

20時まで要注意みたいです。

ゴロゴロとカミナリが鳴っとります。

2017年2月 1日 (水)

ハートネットTV 「歌舞伎町の俳句集団」  NHK Eテレ

「歌舞伎町の俳句集団」を視聴した。

歌舞伎町俳句一家、その名前は「屍派」。



ぎりぎりのところで生きている人たち。

その人たちの生の確認でもある「俳句」。

俳句を作ることによって、ダメである自分自身が救われる、

とも語るのを聴いていると、あぁ、わたしとおんなじだな、と共感する。




境涯は多少違えど、自分自身が救われたいのだ。わたしも。

あるがままの自分でいたい、とも思う。(なかなか難しいことだが……)


       俺のやうだよ雪になりきれない雨は   北大路翼

       蒲公英は倒れてゐることが多い     五十嵐筝曲

       雑踏の中にざくざく在る孤独            白熊 左愉

       ライオンを愛したくても檻の中       咲良あぽろ

       君が死ぬ金魚じゃないから流せない   一本足 







みんな何かを抱えて生きている。

その何かをもひっくるめて、受け入れてくれる。

       居場所ならここにあったよ歌舞伎町


それが「屍派」なのか。

主宰の北大路翼なのか。





翼の〈翼〉はだいじょうぶ、か?

きさらぎのつめたい空を翔ぶことができる、のか?

翔び続けることができる、のか?

☆     ☆

なお、北大路翼の句集『天使の涎』の紹介を拙ブログ「暦日夕焼け通信」の

2016年7月1日に掲載している。




               

2017年1月29日 (日)

映画「沈黙ーサイレンス」 原作 遠藤周作

マーティン・スコセッシ監督、遠藤周作原作の映画。

キリシタン弾圧が厳しかった17世紀。

江戸幕府による取り締まりは目を覆いたくなるような、残忍なものであった。

そんな時代にも関わらず、ひそかに「隠れて祈る」ひとたちは居た。

隠れキリシタンの里でもある長崎の外海町。

そして,五島。





圧力に屈して棄教するキチジロウ(窪塚洋介)。

宣教師のロドリゴも弱い者が苦しむのに耐えきれず「転ぶ」。

重いテーマであり、悲劇的な結末となる。

ただ、救いはロドリゴが荼毘にふされるときに、その胸に十字架を

隠れて抱かせたのは日本人の妻だった。見つかればどんな仕打ちが

待っているかもわからないのに。


             主よ あなたはなぜ

             黙ったままなのですか




映画のなかでのことばが残響のように耳底にある。



☆     ☆

2009年秋、日本歌人クラブ 全九州短歌大会の翌日、

わたしは数人の歌人と外海を訪れた。

海は碧く澄み、遠藤周作の碑文のことばが悲しかった。




             人間が

             こんなに

             哀しいのに

             主よ

             海があまりにも

             碧いのです       遠藤 周作

2017年1月 6日 (金)

映画「この世界の片隅に」

お正月についに観に行った。(原作・こうの史代)

アニメは今まで一度も観たことがない。

初体験のアニメ映画だった。

映画館がこんなに混んでるとは……

それでもどうにか席はとれた。

ザ・フォーク・クルセダ―ズの「悲しくてやりきれない」の曲が哀愁を

帯びて流れる。

画面、やわらかなタッチの絵が実にいい。

絵が得意だった少女・すずが広島の呉に嫁ぎ、

日に日に戦争の色濃くなる中での不如意な生活ながら、すずの

明るさと素直さがいとおしく感じられる。






すずの声を演じているのは、女優ののん(旧・能年玲奈)。

彼女の甘ったるい声がすずのキャラを充分に生かしている。



姪っ子と外出中に空爆に遭い、死なせてしまう。

そして、すずも右腕を失くす。

いよいよ戦局は不利になる一方で……8月へとなだれ込む。

「わたしはここで生きてゆく」

すずのけなげな声が耳に残る。








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久々に聴いた「悲しくてやりきれない」。

帰宅して花田先生コレクションのザ・フォーク・クルセダーズを聴く。

「青年は荒野をめざす」もいいけど、わたしは「イムジン河」がいちばん好き。





それは、そうと、予告編で観た中島みゆきConcert 「一会(いちえ)」を観に

行きたくなったよ。え、2500円だって ?

2016年12月25日 (日)

映画「海賊とよばれた男」 

2013年、本屋大賞を受賞した百田尚樹の同名小説の映画化。

明治・大正・昭和の時代を舞台に石油事業に困難にめげず果敢に

命を賭けた男、とその仲間?たちの物語。

            舟を出せ~

鐡造の一声によって、舟に積まれる石油。

            波荒し    25灌

            波穏やか  50灌

            天気晴朗  100灌


と、その日の海上の天候によって海での取引の灌数も変るのだ。








紆余曲折を経て、

戦後、石油メジャーの妨害に遭い、輸入ルートが断たれてしまう。

鐡造は最後の手段として、イランとの取引を決断する。

イギリスからの妨害や拿捕だってあり得る上での決断であり、強行だった。

「日章丸」の運命やいかに……


岡田准一が、青年期から95歳の亡くなる日までの主人公・国岡鐵造を

熱演していた。

ことに晩年の鐡造の見事なメークと所作には感嘆した。






その他の出演者は、吉岡秀隆や鈴木亮平、堤真一、綾瀬はるか 等。







ところで、この映画の中で「満鉄本社」が出てきた。

今年の6月に息子と大連を旅して、この「旧満鉄本社」の前まで行った。

大連賓館にも立ち寄ったが、いずれも建物はしっかりしていた。






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年の瀬の、休日の街の賑わい。

首に掛けていたマフラーがいつのまにか無くなっていた。

どこでなくしたのか、あれこれ考えた。

諦めようとしたが、ダメモトでもいいやと 3 Fのインフォメーションに

寄ってみた。

な、なんと、どなたかが届けてくださっていた。

博多の街の、博多のひと?の、親切に感動 !  !




どこの、どなたさまでしょうか? 

御礼を申し上げます。ありがとうございました。



2016年12月13日 (火)

映画「聖(さとし)の青春」 原作 大崎善生

1998年8月8日、29歳の若さで亡くなった天才棋士の物語。

原作は大崎善生(『聖の青春』角川文庫/講談社文庫)。




村山聖に松山ケンイチ。羽生善治は東出昌大。

聖(さとし)の師匠にリリー・フランキー。




松山ケンイチは、映画「怒り」の時との変わりように驚いた。

あの「怒り」で見せた、おどおどしたような少年の眼差しから、勝負に

挑む男の根性を、その眼力に発揮していた。

役作りのために20キロの増量をしたとか。並々ならぬ映画に賭ける男の

意気を感じた。





聖の部屋は本やCDなどで足の踏み場もない。

漫画が大好きな聖の卓の上に『蒼ざめた馬』がチラリと見えたのは

何だったのか?(監督の嗜好かな?)


対局でアップになるたびに聖の指の爪の長さが気になった。

使わない左手は全部の指の爪が長く、右手はかろうじて遣う指だけは

短かかったようであった。それと髪の毛が伸び放題みたいな。この2つの

ことは、エンディングで理由がわかる。(教えないので、映画を観てほしい。)


羽生善治役の東出昌大が羽生になりきっていた。

対局での扇子を小さく開けて閉めるしぐさなど、一挙手一投足が

羽生のものだった。

聖の師匠役のリリー・フランキーが包み込むようなやさしさで接して

いた。彼の演技は、演技というより、体全体から滲み出る〈あたたかさ〉

である。映画「お父さんと伊藤さん」の伊藤さん役でもそうだったが、

すてきな役者さんだ。


勝負の世界の息詰まるような対局。

村山聖語録は、将棋の世界だけでなく、他の世界にも通じるようにも思えた。

対局が終わって、羽生と聖が居酒屋で語り合う場面は、その言葉一つ

一つに重みがあった。






     ぼくたちはどうして将棋を選んだのでしょうね。

     神様のすることは、ぼくには予測できないことばかりです。

     敗けたくない、それが全てだと思います。

進行性膀胱癌の手術をする。故郷の広島でのひととき。

アンケートの類の嫌いな聖がはじめて返送したアンケート用紙の回答。

Q神さまがたった一つ叶えてくれると言ったら、何を叶えてもらいますか?

 回答 神様除去







広島弁の「勝ちたいんじゃ~」がせつない。

羽生も言ってたけど、「負けるのは死ぬほど悔しい」と。





      人間、誰でもいつかは死にますから…






なんて、まだ20代の聖(さとし)がさらりと言うと、泣けてしまう。

     

     

     



       

2016年11月20日 (日)

映画「湯を沸かすほどの熱い愛」 宮沢りえ主演

温泉に行ってきた。

違う、銭湯に行ってきた。

違う、違う。映画「湯を沸かすほどの熱い愛」を観てきた。







ガンで余命2年を宣告されたヒロイン、双葉(宮沢りえ)の孤軍奮闘する

さまに、思わず泣いてしまった映画だった。




双葉の夫・一浩(オダギリジョー)は、一年前に出奔。

爾来、家業である銭湯は休業のままだった。




双葉は余命2ヶ月の間になんとしても「ゼッタイにやっておくべきこと」を

実行してゆく。

まず、家出した夫を探偵社によって捜しだし、連れ戻す。

(ノンシャランとした夫役のオダギリジョーは、いい味を出していた)

娘・安澄(杉咲花)の学校でのいじめによる(いまどきのイジメって

陰湿なんだ。)不登校を母親の愛情で解決に導く





しかして、銭湯再開となるのだが……




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11月6日の「温泉」50首を読んで、に続いて、11月14日には

第4回現代短歌社賞の次席作品「湯」の紹介と、なんだか〈湯〉に

関りがあるなぁ。




たまたま時間的に都合が良くて観た映画が「湯を沸かすほどの熱い愛」

とは、とは(笑)


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