映画・テレビ

2019年6月 9日 (日)

映画「長いお別れ」 監督 中野量太

2007年より2013年冬頃までの一家族の物語。

父親(山崎努)、その妻・母親(松原智恵子)、長女(竹内結子)、次女(蒼井優)が

好演している。ことに父親役の山崎努は細かいところまで認知症役を演じていて見事。

 

父の70歳の誕生パーティを、母の提案で家族揃ってお祝いをしようというところから物語は

始まるのだが、長女はアメリカ暮らし、次女は仕事も恋もうまくゆかず、悩んでいる。

そんな中、どうにか都合をつけて揃ったが、母の口から父の認知症の症状のことが告げられる。

 

父は中学校の校長も務めたほどの教育者、書斎ではいつも本を読んでいる。

ある日は句集か。「万緑の中や吾子の歯生え初むる」草田男の句が出てきた。

『相対性理論』などの厳めしい読書も。しかし本を逆さまにして読んでいる。

父は時々「帰る」と言って家を出ていく。

帰るってどこに? 「ここがあなたのおうちよ」

 

家族とは、生きるとは、そして、介護の問題など、含みの多くある映画であった。

「長いお別れ」とは、少しずつ記憶をなくし、忘れていくことからの謂でもある。

 

          この頃はね、いろんなことが遠いんだよね。

          遠いっていうのは、さみしいんだよね。

 

こんな科白が耳から離れない。

 

 

☆   ☆   ☆

つれあいを奮励 ? するために、大分からMさんが(大学時代の友人)来福した。

わざわざ会いに来てくれたこと、感謝の思いでいっぱい。

 

                     

 

2019年5月13日 (月)

映画「愛がなんだ」 原作・角田光代

監督・今泉力哉。

28歳のOL・テルコ(岸井ゆきの)は、マモル(成田凌)ひとすじ。

いつ、どのような時と場所にいてもマモルから呼び出しがかかれば

何はさておいても駆けつけてしまう。

しかし、マモルは気が向かない時は追い帰してしまったりする。

それでもテルコは懲りずにマモルにひとすじなのだ。

 

テルコの心情は多少理解できるが、わたしはテルコにはなれない。

人間としてダメな奴に向き合って、時間も体力も消耗するのはまっぴらだ。

(だけど、男女の関係って理性では割り切れないところがあるのかしらん。)

 

それにしても、こんなマモルのような男は大嫌いだ。

 

擦った揉んだの挙句、

ハッピーエンド……(とは、言えないな。)

 

ほんとうに「愛がなんだ」よ。

 

 

 

2019年5月 7日 (火)

映画「ヒトラーVS.ピカソ」 KBCシネマ

副題「奪われた名画のゆくえ」を観に行った。

ナチスが美術品の略奪を繰り返していた1937年、

〈闇の美術史〉とでもいえそうな暗部を掘り起こしている力作。

権力の怖さ、権力によって芸術をも略奪してしまうヒトラー。

ドキュメンタリーの迫力に、改めて、戦争とは、政治とは、権力とは

について考えさせられた。

 

   飾るために描くのではない。

   絵は楯にも矛にもなる。

   戦うための手段だーー

            パブロ・ピカソ

 

   無関心は許されない。

   芸術家はこの世の悲劇や喜びに

   敏感な政治家であるべきだ。

            パブロ・ピカソ




                     字幕監修 中野京子

 

☆   ☆   ☆

KBCシネマに行く途中の街路樹にベニバナトチノキ(紅花栃の木)の花が

2本あった。紅色の花を掲げていた。

そういえば、香椎の千早並木通り(筑邦銀行前辺り)のベニバナトチノキも

今頃、満開のことだろう。

 

そして、ヒトツバタゴ(異名・なんじゃもんじゃ)の真っ白い花、

その花を仰ぐことができたのも幸いであった。よき日かな。

 

 

 

 

 

 

 

2019年4月24日 (水)

テレビ NHKBSプレミアム「平成万葉集 女と男」

21時から22時30分までテレビの前に。

第2回目の今夜は「女と男」だった。

どんな構成になっているのかと、興味津々で視聴。


先ず、浅羽佐和子さんや野口あや子さんの短歌の紹介があった。

「モモカとヒロキ」のモモカは吉村桃香さんだった。短歌甲子園で

知りあった2人が遠距離恋愛の末に、桃香さんが仙台に移住、そして

結婚している。桃香さんには福岡で2度ほど歌会で同席したことが

あるが、お元気な様子。「今は生活…」と呟かれた言葉が耳に残った。

 

山川藍さんがドラムを叩いていたのには驚いた。

ユニークな歌を作る人だが、猫にブラシを掛けている姿が

可愛いかった。


この「平成万葉集」の監修 ?  は、永田和宏さんだったと思うが、

短歌を朗読している生田斗真・吉岡里帆さんが適役だった。

そして、何より今回は、永田和宏・河野裕子さんお二人の歌に

胸が詰まった。

 

平成の30年を短歌で辿る、次回は5月1日(水)の同時間に放映。

タイトルは「この国に生きる」。

「歌の季節は終わることはない」って……

 

☆    ☆    ☆

昨日、春日でアオダモの花を初めて見た。

モクセイ科トネリコ属。シマトネリコは常緑樹だけど

アオダモは落葉樹。真っ白い花が涼しげであった。

5〜7年に1度しか咲かない花らしいので、今年見ることが

できたのは幸運。

5〜7年後も生きていれば、あの場所に行ってみるつもり、

などと果敢無いことを思ったりしている。

 

 

 

2019年4月10日 (水)

「チコちゃんに叱られる!」 NHKテレビ

昨日の歌会で、「チコちゃんに叱られた気がする」という言葉があった。

わたしは「チコちゃん」って、お孫さんのことかしら ?

それにしても「チコちゃん」と作者の関係は?  などと思いながら話していたら、みんなが

くすくす笑う。

え〜っ、なんなの ?  

知らなかったのはわたし一人くらいで、皆さんご存知だった。




NHKテレビで放映している番組で「チコちゃん」がいろいろな質問に答えてくれる

そうだ。普段わたしたちがあまり気にもとめないようなことを正確 ? に、それはどういうことか

教えてくれるらしい。(「らしい」と言うのも、まだ1度も観たことがないので…)

 

ちなみに先週のテレビ番組を調べると、金曜日の夜7時57分から放映していた。

        夜はどうして暗いの?

      「愛想笑い」って何?

                  握りずしはなぜ2つ?

 

などの答えをチコちゃんが教えてくれたのだろう。

あの「ボーっと生きてんじゃねーよ」は、チコちゃんが発信源だったのかしら。

「ボーっと生きてる」わたしには、世の中知らないことばかり‥‥

 

 

 

 

 

2019年3月31日 (日)

映画「金子文子と朴烈」 KBCシネマ

金子文子は、明治37年生まれ。

朴烈(パク・ヨル)の詩に感銘を受け、以来無政府主義者の同志として、行動を共にし、同棲をする。

関東大震災の時、大逆罪に問われ、検挙される。

 

映画は、文子と朴烈のなれそめから、獄中での二人の闘争を描く。

獄舎で執筆された文子の「何が私をかうさせたか」。

    二人の信ずるものが同じであったこと。

    二人の絆は永遠のものだったこと。

そのことが胸を打つ映画であった。

 

 

瀬戸内晴美の『余白の春』を思い出した。

そういえば、福島泰樹さんが『現代短歌』(2018年8月号)で、金子文子のことを詠んでいた。

「うたで描くエポック 大正行進曲 *二十六章」。

 

 

      獄中手記『何が私をかうさせたか』金子文子

    父そして母に捨てられ赤貧の 猿轡(さるぐつわ)され幼女ながらに

    幼女ながらにわが身を呪うことあまた通信簿さえ書いてもらえぬ

    貧しさは社会機構のゆえなるといとけなき身の本より学ぶ

    朝鮮人の虐げられた境遇をわが身のことと思い初めしよ

                    赤貧の歌   福島 泰樹

 

 

*   *   *

昨日(30日)は、第24回「さくらを見る&飲む会」だった。

寒さにめげず、花を仰ぎ、且つ大いに呑んだ。

元気であれば、また、来年 ! !

 

  

 

 

2019年3月 9日 (土)

映画「ねことじいちゃん」 監督・岩合光昭

やっぱり観に行きましたよ。

先日、上映時間ギリギリに行ったら満員で入れなかった映画。

そんなに、観る人が多いとは思わなかった。


今回は、ゆったり時間をみて行ったら良い席だった。

立川志の輔の「じいちゃん」は、じいちゃんになりきっていた。

主演は猫の「タマ」。ずんぐりむっくりのタマの歩く姿も、走る姿も、その眼の

動きも、ネコ好きにはたまらない。(笑)


若い医師役の柄本佑は気になる俳優さん。

なんか、惹かれる。これってなんなのだろう。


初監督の岩合光昭さんは、ネコを撮らせたら最高。

ネコ好きのかたも、そうでないかたも、ご覧あれ。


     

映画を観終わって、何気に8階のMARUZENへ。

詩歌コーナーで、「愚かさを持つ全ての人たちへ。」の惹句の帯に

吸い寄せられて、〈お買い上げ〉(笑)してしまった入門書。

『生き抜くための俳句塾』(北大路翼 左右社 2019年3月15日 第一刷発行)



          お月さん俺の遊びは綺麗かい   北大路翼

          
          名言 ?

                      「うまいというのは批判するときに使う。」




          「俺が残せるのは俳句だけだ。

           だったら俺の俳句のすべてをさらけだしてやる。」



          「俳句は作者そのものなんだよ。」



「本書は俺の遺書である。」 と記す。 嗚呼 ! !

 

2019年2月11日 (月)

映画「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」  大洋映画劇場

地獄のような戦争体験。

仲間の多くが犠牲になった戦争。

忘れてしまいたい残酷な場面がフラッシュバックするサリンジャー。


書くことに精魂こめて対峙する。

嘘のない物語を書きたい。

偽りなく伝えたい。

            ライ麦畑のつかまえ役。

            そういったものに僕はなりたいんだよ。

            馬鹿げていることは知ってるよ。

            でも、ほんとうになりたいものといったら、

            それしかないね。

その長編小説が完成し、一躍有名になり大ベストセラーになる。

しかし、サリンジャーは人前に姿を現すこともなく、ひっそりと暮らす。


僕にとっては「宣伝でもない、書評でもない」と言い切るサリンジャー。

父親の一言の「生まれたその日から心配していた」の言葉に涙が零れた。


この映画を観て、『ライ麦畑でつかまえて』J.D.サリンジャーの

青春小説を改めて読み直したく思った。

2019年1月22日 (火)

映画「家(うち)へ帰ろう」   KBCシネマ

第二次世界大戦中、ナチス・ドイツによるユダヤ人の大量虐殺。

そのホロコーストから逃れた主人公の仕立屋・アブラハム。

高齢になって、子どもや孫からもやさしくしてもらえないのは、

とても頑固なのである。頑固で融通がきかないというか、可愛げのない

おじいさん。(大戦中の後遺症で、あんなに頑固になったのか ? )




子どもたちから、住んでいる家も売り払われそうになり、老人

ホーム行きになりそうな気配。

そんなアブラハムが一大決心をして、ポーランドへ旅立つ。

ホロコーストから逃れて来たとき、匿ってくれた親友に会うためだ。

その親友に最後に仕立てたスーツを届けるために。

親友が生きているか、その住まいに今も居るかどうかさえ分からない。

70年以上会っていないのだから。


旅の道中でアブラハムの頑固な性格は、親切にしてくれる女性たちに

よって‥‥‥


         

昨日(21日)の西日本新聞夕刊の一面に3段抜き以上の紙面を使って

萩原慎一郎さんの『滑走路』(角川書店)の紹介記事が掲載されていた。

「非正規の直情 心打つ」 大きな見出しの文字だ。

発行部数が現在、8版30000部を数えるそうだ。

九州大大学院の有吉美恵さんが、読み解く。


       彼は歌人であるが故に苦しんだのではないか。作歌は現実を

       直視し、自分をさらし、身を削るような行為だったかもしれない。

       それでも、何かを強く訴え、生きた証を残したかったのだと思う。

       このような結果(自死)になり、若い才能が消えた。残念だ

                                     (有吉美恵さん 談)


拙ブログ(「暦日夕焼け通信」2018年12月23日)にて、紹介した歌と

5首が重なっていた。

やはり、その5首にはインパクトがある。


      ぼくも非正規きみも非正規秋がきて牛丼屋にて牛丼食べる

      夜明けとはぼくにとっては残酷だ 朝になったら下っ端だから

      非正規の友よ、負けるな ぼくはただ書類の整理ばかりしている

      抑圧されたままでいるなよ ぼくたちは三十一文字で鳥になるのだ

      更新を続けろ、更新を ぼくはまだあきらめきれぬ夢があるのだ

2018年12月22日 (土)

映画「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」  KBCシネマ

森下典子のエッセイの映画化。

黒木華主演の茶道入門の映画。 

茶道の師匠は、この9月に亡くなった樹木希林。




茶道の作法の細かさに典子(黒木華)は、ビビりつつも、次第に身に

ついてゆく。茶室に入る時は、左足からとか、畳一帖を六歩で歩くとか、

帛紗さばきとか、覚えることばかり。だが、師匠の言うには、

     はじめに型を作っておいて、あとから心が入るものなのよ。


らしい。習い始めて10年、典子にも茶道の心が備わってくる。

季節によって微妙に違う雨の音、松風(釜の湯のたぎる湯相)の音。

茶道に縁のない人も一度鑑賞するといい。



    

今日は冬至。

先日、毎日文化教室の事務所の佐藤さんが自宅で収穫した柚子を

籠に沢山盛ってカウンターの前に置いていた。

「御自由にお持ち帰りください。」と書かれていた。

教室が終わると、4階の教室の前まで籠を持って来て下さった。

わたしたちはこの心遣いが嬉しくて、好きなだけ頂いた。


今日はその柚子をお風呂に浮かべて、「柚子湯」を堪能した。



そして、今のマイブームは「白菜漬」。

この冬、白菜がお安くなったので、せっせせっせと漬物作りをしている。

本日で4度目の漬物作り。

2人暮らしなので、漬けるのは白菜の半分だけ。

それを3等分くらいに割り、2日間くらい陽に干す。

少し、しんなりしたのを漬ける。材料は、塩・唐辛子・昆布くらい。

水が出てきたら、1度その水を捨てる。

2・3日したら出来上がり。


おかか(鰹節)をかけたり、すりごまをかけたりして頂く。

美味しい、確かに美味しい。

誰にでも出来るので、お試しあれ。

えっ、もう、作ってる(笑)

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